ですが時代が進むにつれて、光背の表現は少しずつデフォルメされていきます。そして15世紀、ついにマサッチオという画家によって「頭の上に乗った、金色のお皿のようなもの」という描写に辿り着くのです。
マサッチオの絵は、当時の画家たちに相当な衝撃を与えたものと思われます。マサッチオの光背表現は一世を風靡し、その後の絵画における光背は、そのほぼすべてが「頭の上に乗った円盤」として描かれるようになったのです。
そしてレオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ・サンティなど、数多くの画家たちによって円盤は少しずつ簡略化されていき、現代では単なる「黄金の輪」として表されるまでに至りました。
要するに、現代に見られる「天使の輪っか」とは、元々は神々しい後光を表す伝統的表現であったものが、流行りの影響からどんどん簡略化され、最終的には単なる黄金の輪っかとして描かれるに至ったものなのです。
■ケツァルコアトル・サスサススール(南極蛇人/ナーガ/インド神話)
本作における「身体は人間のものだが、首から上は蛇の首と頭、蛇の尻尾が生えている」という外見に比較的近い存在としては、インド神話の蛇神「ナーガ」及び、ファンタジー作品に登場するトカゲの怪物「リザードマン」が挙げられるかと思われます。
ただし、いずれも南極人の特徴との一致はしていないため、比較的近い存在と言えるであろう「ナーガ」及び、名前に入っている「ケツァルコアトル」に関しての、簡単な説明に留めたいと思います。
インド神話のナーガは、おおまかに「人間の腰から下が蛇の胴体になっている」「外見は蛇そのもので、頭部のみが人間のもの」「7つの頭を持つコブラ蛇そのもの」に分けられます。ファンタジー作品にも登場する、よく知られているナーガの姿は1番目の「人間の上半身+蛇の下半身」というものでしょう。
ただし、原典となるインド神話においては「蛇そのもの」あるいは「7つの頭を持つ蛇」として描かれているものの方が一般的です。
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