ファンタジー作品を楽しもう! 『セントールの悩み』から学ぶデミヒューマン講座

1706_sen_01.jpgTVアニメ『セントールの悩み』公式サイトより

 人間と別の存在が組み合わさった、さまざまな形態の「デミヒューマン(亜人)」のみが現生人類(ホモ・サピエンス)として進化を遂げた世界における、平凡な女子高校生たちの何気ない日常を描いたファンタジー作品『セントールの悩み』(作:村山慶)。本作は『月刊COMICリュウ』(ともに徳間書店)にて2011年から連載がはじまり、現在では連載話数が100話を突破、単行本は14巻まで発売されている人気作品です。

 本作はTVアニメ放送が決定しており、今夏17年7月より放送開始予定となっています。そこで今回は「TVアニメを視聴する前に、より作品を楽しむための予備知識」と致しまして、本作品に登場する魅力的なメインキャラクターたちに絞り、その元ネタの由来と概要を考察、解説していきます。

 人間と動物、怪物、神などとのあいの子であるデミヒューマンは、本作品だけではなくファンタジー作品やRPG、神話や古典文学などさまざまな媒体に登場しています。これらデミヒューマンの知識は『セントールの悩み』はもちろん、その他数々の作品を楽しむのに役立つはずです。

■君原 姫乃(人馬型/ケンタウロス/ギリシャ神話)

1706_sen_hime.jpgTVアニメ『セントールの悩み』公式サイトより

 下半身は馬の体、首の部分から人間の上半身が生えている。ケンタウロスと言えばギリシャ神話出身由来のデミヒューマンとして、特に知名度の高い存在です。

1706_sen_03.jpg<19世紀に描かれたケンタウロス>

 ギリシャ神話におけるケンタウロスは、種族の特徴として好色で短気な乱暴者、という性質を持っています。彼らには北欧神話の神ロキのようなトリックスター的側面もなく、何も考えず酒を呑み酔っ払っては狼藉を働き大騒動を引き起こす、ただただ厄介なトラブルメーカーです。

 たとえば、ある人間の王が結婚式の宴席を盛り上げようとケンタウロスたちを呼んだところ、彼らは振る舞われた酒に酔って暴れはじめました。ただ暴れ回るだけならともかく、ケンタウロスたちは女性に乱暴を働くなど数々の無作法を重ね、挙句の果てには花嫁とそこに居合わせた人々を誘拐し、自らの棲み家へと連れ去ってしまったのです。

 当然の事ながら王は激怒し、国を挙げてケンタウロス族の討伐に向かいました。その結果ケンタウロス族は壊滅、生き残ったのは討伐から逃げ延びた数体のみになったといいます。

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