『サクラクエスト』9話 田舎の人間関係の間合いを実感しつつ、水着で流されそうめん女子

■しおりの戦略はどこがよかったのか

 しおりの戦略が成功したのは、たくさんのポイントを丁寧にフォローしているからだ。

『サクラクエスト』9話 田舎の人間関係の間合いを実感しつつ、水着で流されそうめん女子の画像2『サクラクエスト』公式サイトより。今回のMVP四ノ宮しおりさん。ラストの「結構最低だと思うよー?」にはゾクゾクしました

1・そうめん一本にしぼった
 地元特産のそうめんのみにしぼり、地産地消を視野に入れた。基本は「地元の人が味わい、交流し、楽しめる」お祭り、として計画を組み立てている。これに「物産展」を混ぜ込み、よりいっそう観光客へのアピールを付加し、商店会が儲かるよう案をたてたのは、丑松。やるな。

2・入場料とそうめん代無料
「間野山そうめん博」は、全ブースのそうめんが無料。すごい。
 あれこれ食べて選挙する、という盛り上げに火がつくのみならず、こうすると作る側も参加しやすい。「間野山保育園」「間野山消防団青年会」などが参加しているのは、お金が絡まないからだろう。

3・参加者のメリット
 参加した際に儲けがあるのかは、明示されていない。ただ「今後間野山の定番メニューとしてPRしていく」とアナウンスされているので、飲食店側のCM効果も抜群。役所の食堂に置いてもらえる、というのもかなり魅力的。たこやき屋など普通の出店があるので、そっちで稼ぐこともできるようだ。

 あらゆるところに話に行ったからなのか、協賛の札がたくさん下がっていた。町総ぐるみでここまで動けたのは、大進歩だ。

■富山の地元名産

 話題にあがったそうめんと昆布は、実際の富山県の名産品。特に昆布は富山中で推されており、とろろ昆布おにぎりは定番。昆布パンや昆布かまぼこなどもある。
 しおりが考えた「よろこぶそうめん」は、これら地元の素材を活かした物。
 優勝したのは「スパイシーそうめん生春巻き」だった。そんなん絶対おいしいよ……。

 ここが、前回8話の「C級グルメ」の語にかかってくる。
 そもそもB級とかC級は、自分たちで言うものではない。安い値段で日常的に食べられているものを、外から見て呼ぶのが、B級・C級グルメだ。
「スパイシー〜」はごちそう感が強い上に華やか。このようなイベントでは非常に目立つ。レストランなどにおけば、観光客を引きつけるパワーがある。「ココナッツミルクそうめんプリン」とか「ペペロンチーノそうめん」とか「カリカリかた焼きそうめん」とか、フェス感あるもんなー。

 一方で地味な、しおりの「よろこぶそうめん」は、家でいつでも簡単に作れる。名前も覚えやすい。
 もしこれが地元の家庭料理として定着していったら、本当の意味での「B級グルメ」となって、日本中に発信されていくはずだ。

 にしても由乃の「流されそうめん5DX」はひどかったな! 「食べ物を無駄にするな」って怒られるぞ。てかドクの濃度センサー付き自動つゆそそぎロボ、すごいよね?
 それはそうとアニメで言われる「水着回」をこれで消化したんですかね。
 ドクのラボで脱ぐシーンは大変えっちでした。ごちそうさまでした。

 由乃は「これはないわー」を他の4人にやって見せることで、そこまではやっちゃえる、みたいな安心感を与えている気はします。結構大事な役割。

(文/たまごまご

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