■しおりの戦略はどこがよかったのか
しおりの戦略が成功したのは、たくさんのポイントを丁寧にフォローしているからだ。
1・そうめん一本にしぼった
地元特産のそうめんのみにしぼり、地産地消を視野に入れた。基本は「地元の人が味わい、交流し、楽しめる」お祭り、として計画を組み立てている。これに「物産展」を混ぜ込み、よりいっそう観光客へのアピールを付加し、商店会が儲かるよう案をたてたのは、丑松。やるな。
2・入場料とそうめん代無料
「間野山そうめん博」は、全ブースのそうめんが無料。すごい。
あれこれ食べて選挙する、という盛り上げに火がつくのみならず、こうすると作る側も参加しやすい。「間野山保育園」「間野山消防団青年会」などが参加しているのは、お金が絡まないからだろう。
3・参加者のメリット
参加した際に儲けがあるのかは、明示されていない。ただ「今後間野山の定番メニューとしてPRしていく」とアナウンスされているので、飲食店側のCM効果も抜群。役所の食堂に置いてもらえる、というのもかなり魅力的。たこやき屋など普通の出店があるので、そっちで稼ぐこともできるようだ。
あらゆるところに話に行ったからなのか、協賛の札がたくさん下がっていた。町総ぐるみでここまで動けたのは、大進歩だ。
■富山の地元名産
話題にあがったそうめんと昆布は、実際の富山県の名産品。特に昆布は富山中で推されており、とろろ昆布おにぎりは定番。昆布パンや昆布かまぼこなどもある。
しおりが考えた「よろこぶそうめん」は、これら地元の素材を活かした物。
優勝したのは「スパイシーそうめん生春巻き」だった。そんなん絶対おいしいよ……。
ここが、前回8話の「C級グルメ」の語にかかってくる。
そもそもB級とかC級は、自分たちで言うものではない。安い値段で日常的に食べられているものを、外から見て呼ぶのが、B級・C級グルメだ。
「スパイシー〜」はごちそう感が強い上に華やか。このようなイベントでは非常に目立つ。レストランなどにおけば、観光客を引きつけるパワーがある。「ココナッツミルクそうめんプリン」とか「ペペロンチーノそうめん」とか「カリカリかた焼きそうめん」とか、フェス感あるもんなー。
一方で地味な、しおりの「よろこぶそうめん」は、家でいつでも簡単に作れる。名前も覚えやすい。
もしこれが地元の家庭料理として定着していったら、本当の意味での「B級グルメ」となって、日本中に発信されていくはずだ。
にしても由乃の「流されそうめん5DX」はひどかったな! 「食べ物を無駄にするな」って怒られるぞ。てかドクの濃度センサー付き自動つゆそそぎロボ、すごいよね?
それはそうとアニメで言われる「水着回」をこれで消化したんですかね。
ドクのラボで脱ぐシーンは大変えっちでした。ごちそうさまでした。
由乃は「これはないわー」を他の4人にやって見せることで、そこまではやっちゃえる、みたいな安心感を与えている気はします。結構大事な役割。
(文/たまごまご)
『サクラクエスト』9話 田舎の人間関係の間合いを実感しつつ、水着で流されそうめん女子のページです。おたぽるは、アニメ、作品レビュー、小松未可子、伊沢磨紀、独立王国、斧アツシ、増井壮一、チュパカブラ、お仕事シリーズ、たまごまご、17年4月期アニメ、田中ちえ美、七瀬彩夏、安済知佳、サクラクエスト、横谷昌宏、J.C.STAFF、能登麻美子、羽多野渉、上田麗奈、P.A.WORKSの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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