ホラー要素にアクション、人間ドラマありの新作CGアニメ映画『バイオハザード:ヴェンデッタ』スタッフインタビュー

■作品の世界観は、全作品クリア済みの深見さんによって守られている
――キャラクターのほかにも、原作ゲームにある要素のなかで特に大事にした部分や、ゲームと映画とで、物語を魅せる上での相違点・共通点を感じた部分があれば教えてください。

清水 まず大事なこととして、ゲームのシリーズ作品を全部クリアしていて、すべての作品を踏襲していた深見さんが脚本を書いているので作品の世界観が守られる状態にあったんです。

小林 たとえば、レベッカが研究所で消火器を使うシーンなどはゲームっぽさを感じてもらえたらいいなと。僕はゲームと同じことはあまりやりたくないのですが、深見さんはファンとしての気持ちもお持ちなので、シーンの端々にゲームのような要素があります。僕はキャラクターの設定に関して「クリスはこうだ、レオンはこうだ」っていうのは言いましたが、作品内容に関して「こういう感じにしてくれ」とかは言いませんでしたね。

辻本 物語としては、ゲームと相違があるとまずいんですよね。

清水 でもシリーズの物語の間には入らないといけない。それによって歳のとり方、髭の伸び方、その間に何があったかとか、色々設定がありますからね。

小林 本作は『バイオ6』の数年後の話になっているんですが、レベッカは1作目と『バイオ0』以来の登場なので、ゲームでは18歳の頃の彼女の姿しか描かれていません。そういう意味では今回、大人のレベッカを作ってもらえたっていうのはありがたいですね。なかなかゲームに出せなかったので。

辻本 「レベッカはなぜ大学教授になっているのか」みたいなちょっとした設定も、深見さんがセリフのなかでちゃんとうまく書いてくれています。

清水 とはいえ『バイオ』には歴史があって、すでに構築されたキャラクターたちの関係性があるので、長年見てきているファンが違和感なく見れないといけないですし、この作品だけを初めて見た人、ファンじゃない人もキャラクターを掴めるようにしなきゃいけない。そこも深見さんのセリフのやり取りと、辻本監督のバランスのとり方がすごく上手くいっているかと。

小林 実は最初に「ゲームに沿うか、実写映画みたいに別世界でやるか?」という問いかけから始まっているんですよ。それで、「ゲームに沿いたい」という希望があったので「設定にはうるさいですよ」と。別世界でやると自由にできるぶん、何も背景がなくなってしまうので難しいところですよね。

辻本 でもその結果としてこの映画が出来上がったので、ゲームのキャラクター・世界観に沿って良かったです。歴史があるからこそ今やれていることや見られるものがある。

清水 その代わりに踏襲しなければいけないものが多くて、キャラクターをやたら殺せないのが最初は大変でしたね。キャラクターが強いのはみんな知っているから、「怖さの監修って言われても(笑)」って。今さらゾンビに怯えることもないし(笑)。

一同 (笑)

小林 これでレオンが死んだら大変なことになりますよ(笑)。

辻本 こっちが業界から抹殺される(笑)。

――レオンとクリスは特に恐怖心が無いですからね(笑)。

清水 ドラマの話になりますが、そういった要素もあってレオンの生身を感じさせる新たな一面も構築したくて。

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