『エロマンガ先生』6話 女子中学生を目隠し＋両手縛ってナニするの？ 紗霧の暴走止まりません

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――祝！　『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』新垣あやせルートの文庫化決定！（記事）　「俺嫁あやせAI」や、すでに発表済みの等身大フィギュア化まで。ここにきて公式のあやせ推しがうれしいかーずSPが『エロマンガ先生』（TOKYO MXほか）を全話レビュー。ここまでのレビュー

『エロマンガ先生』公式サイトより

■「キモオタ小説」とディスっためぐみは

「だからあたし、キモオタ小説を読もうと思うんです！」

　キモオタ小説って、なんちゅーパワーワード。くったくのない笑顔で、無自覚のままラノベをディスる神野めぐみ（じんの めぐみ／演：木戸衣吹）。ラノベを愛する本屋さんの娘・高砂智恵（たかさご ともえ／演：石川由依）、キレます。

「いい度胸じゃおらあぁぁぁぁ！　戦闘民族、足立区民を舐めるなよぉ！」

　開始10秒足らずなのに名言が連発。原作だとめぐみが、

「おにーさん、やっぱり足立区って、荒川区と違って治安悪いんですねっ！」（原作2巻122ページ）

　って煽りまくってていろいろとヒドい。根に持っている智恵、悪い笑顔で何冊かラノベをお勧めします。一見善意ですけど「名作だけど、続刊が止まっている作品」ばかり。原作では、以下をめぐみに買わせていました（2巻126ページ）。
　

原作2巻（KADOKAWA）

・『R.O.D』（作：倉田英之／集英社）……アニメ脚本家としても活躍している倉田英之氏の異能バトル・アクション小説。2006年を境にずっと刊行が止まっていました。去年、10年ぶりに12巻が発売されて話題になりました。

・『学校を出よう！』（作：谷川流／アスキー・メディアワークス）……『涼宮ハルヒの憂鬱』（角川書店）の谷川流氏による超能力＋日常SF。11年に『涼宮ハルヒの驚愕（後）』。『ハルヒ』も回収されていない伏線も多くて、未完といえば未完っぽいんですよね。どっちも続き待ってます。

・『Hyper Hybrid Organization』（作：高畑京一郎／電撃文庫）……『タイム・リープ あしたはきのう』（メディアワークス）が絶賛された高畑氏、初の長編小説。 既刊は本編と外伝で合わせて6冊。外伝3巻が05年に発行されて以来、音沙汰なし。

　これら未完の名作は、ライトノベル好きのあるあるネタ。作品が面白いだけに寸止めはタチが悪い。いや、タチが悪いのは智恵かな。よっぽど「キモオタ小説」が腹に据えかねたのでしょう。和泉正宗（いずみ まさむね／演：松岡禎丞）も和泉紗霧（いずみ さぎり／演：藤田茜）の部屋で、

「『マリみて』全巻、『パラソルをさして』だけ抜いて貸してやろうぜ」

「なっ、なんで兄さんはそんな悪魔みたいなこと思いつくの？」

『マリア様が見てる』（作：今野緒雪／集英社）は完結作品。ですが、『マリア様がみてる レイニーブルー』（10巻）が、超いいところで終わっているんですよね（『パラソルをさして』は11巻）。リアルタイムで追いかけていた読者は3ヶ月間、飢餓感に襲われていました。
　続きが読みたくなる巻まで区切って友達に貸す行為は、「レイニー止め」と呼ばれる悪魔の所業です。みんなもやっちゃ駄目だよ！

■エロマンガ先生のセクハラが止まらない

　ライトノベルを好きになって、紗霧と仲良くなろうとするめぐみ。紗霧は、絵のモデルになってくれたら会ってもいいと交換条件を出します。部屋から出られない人見知りの紗霧と会うための条件は……女子中学生のめぐみを目隠し＋両手縛り。エッチなビデオ撮影ですかね、これ。

　最初乗り気じゃなかった紗霧、めぐみを一目見て大興奮。部屋に連れ込んで「えへへへ～～」って下半身、太ももやパンツをタブレットで描きまくってます。これぞエロマンガ先生モード！……いや、ただのエロオヤジでしょ。デレデレしてる紗霧の表情、はじめて見ました。やってることは最低なのに、美少女の可愛さを失っていないのは見事な作画だなあと感心します。

「し、視線がっ！　太ももとおっぱいにエッチな視線がぁっ！　首筋と背筋がゾクゾクぅ！」

　JC、視姦されちゃってます。色っぽい声もいかがわしさを助長していて、恥ずかしがっているめぐみの表情も激萌え。調子に乗った紗霧、めぐみのパンツをズリっと下ろす。

「かわいい縞パン」

「うにゃ～～～～～～っ！」

「やばいと思ったけど、欲望を抑えきれなかった」

　どこかで聞いたことある釈明も、泣きじゃくるめぐみには届きません。「ラッキースケベ」って言葉がありますけど、これ、ラッキーじゃなくて故意ですからね。さすが紗霧、俺たちにできない事を平然とやってのけるっ！　そこにシビれる！　あこがれ……はしないかな。社会的に抹殺されること間違いありませんから。

　しかし、きちんと謝った紗霧は、めぐみに許してもらって仲直りします。パンツから始まる少女たちの友情物語。指切りげんまんする紗霧とめぐみが実に感動的なんですけど、脱がした縞パンをポケットにガメてます。いろいろと台無し感ハンパない。

■1,000万部オーバーの大人気作家登場

「お金、困ってるの？　もしそうなら、私が兄さんを養ってあげる。大丈夫、私がエッチなイラストを描いてお金を稼ぐから」

　髪をかきあげながら、恥ずかしそうに頬を染めながら紗霧が提案。その横顔の仕草が麗しくて、改めてこのアニメは「全力で紗霧の可愛さを眺めるアニメ」なんだな〜としみじみ思います。我々は今、萌えアニメの最高到達点に立ち会っているんじゃないでしょうか。でも妹にエッチなイラストを描かせて生計を立てる兄。クズすぎるっていうか、人として終わってるっていうか……。

　でも問題は生活費ではありません。正宗が小説家として結果を出し続けないと、保護者の叔母に二人暮らしを認めてもらえないという家庭の事情が判明します。焦る正宗、山田エルフ（やまだ エルフ／演：高橋未奈美）を連れて、担当編集者の神楽坂あやめ（かぐらざか あやめ／演：小松未可子）に直談判に向かいました。

　出版社の玄関で出会った和服姿の美少女と、なりゆきで一緒に編集部に向かう正宗たち。あやめは正宗に『ラノベ天下一武闘会』を提案します。作家同士のコンペ大会で、優勝すれば今年中に本にしてもらえるという好条件に沸き立つ正宗。そこに水を指したのは、それまで一言も口を利いてなかった、謎の和服少女でした。

「そうはさせない。和泉マサムネ君。君の夢は叶わない。いや、叶えさせはしない」

　睨みをきかせるショートボブの美少女が、『ラノベ天下一武闘会』のエントリーシートに名前を書く。その名前は───千寿ムラマサ（せんじゅ ムラマサ／演：大西沙織）。正宗と作風が被っている上に、売れまくっている大人気作家です。この時点で正宗の小説は22万部。山田エルフは220万部。そして千寿ムラマサは1,450万部（第2巻237ページ）。『天下一武闘会』って言ってるくらいなので、ラノベ作家の戦闘力を『ドラゴンボール』のフリーザ編に例えましょう。エルフがベジータで、ムラマサはフリーザ。正宗は……クリリンかな？

「私が、ここで必ず潰す！」

　初対面のはずのムラマサが、なぜ敵意を剥き出しにして『ラノベ天下一武闘会』でケンカをふっかけてきたのか？　萌えだけでなく、燃える展開になってきました。1,000万部を超える宿敵との戦いが、次週から始まるのです。
（文／かーずSP）