『正解するカド』6話 どこがどう天才なのかわからない問題と、移転するカドの正解がそれってどうなの問題

「君は異方の感覚をより多く受け取ったプレミアムな人類だ」
 もう、ダメだ。全話レビューするんだから、ワクワクしながら観て、応援していきたいと頑張ってきたけど、ここまでご都合主義な展開されちゃうと、援護できなくなってきた……。うぐぐ、すまん、一回ディスらせてくれ。そして気持ちをリセットして、また次回を楽しみに待つから。ファンのみんな、す、ま、ん……。

 世界が混乱に陥ってる事態のはずなのに、悠長にカドの移動と休日を描いた『正解するカド KADO:The Right Answer 』(TOKYO MXほか)の第6話、今期もっとも目が離せないアニメだと思いたい米光一成が全話レビューするよ。*ここまでのレビュー

『正解するカド』6話 どこがどう天才なのかわからない問題と、移転するカドの正解がそれってどうなの問題の画像1『正解するカド KADO:The Right Answer 』公式サイトより

■社会秩序が崩壊するぞ

 無限の電力が発生する装置ワムが、紙で折れてしまうという驚愕の事実が報道された。
 これは、凄いことで、エネルギー革命が起こる。
 と、同時に、全世界に一挙に報道したもんだから、これは大混乱必至だ。

 この発表で、エネルギー産業の株価はさらに暴落。潰れるところもあるかもしれない。
 そもそも、日本がこんな発表をして、エネルギー産出国が黙ってるわけがない(被害はめまいがするぐらいの額だろう)。
 「これは日本の暴走だ! 社会秩序が崩壊するぞ」
 「日本政府は責任を取れるのか!」
 「どう対処つもりなのか」
 前回、そう叫ぶ者が出てきたのも当然だ。

■人類は、未来を想像することもできない馬鹿

 ところが、何の混乱も描かれない。
 何故、混乱が起きなかったのか?

「結局作れたのはお前の他に2人だけ、それも一回きりで、しかも再現性はなしか」
と御船先生が言う。
「ま、その作りにくさのお陰で、世界は混乱をまのがれたが……」

 いやいやいや。そんなわけはない。
 実現しないと混乱しないって……。
 人類は、未来を想像することもできない馬鹿って設定なの?
 株価暴落してないの?
 エネルギー産出国は、まだ大丈夫ってのんびり構えてるの? 
 国連は「ははは、実現できないじゃん」って安心してるの?

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