強敵は内村、MISIA、大橋の3人だった――!? 映画『SING/シング』日本語吹き替え版演出・三間雅文氏インタビュー

――シンガーに憧れるゴリラのジョニーを演じた大橋さんや、内気なゾウ・ミーナを演じたMISIAさんは、今作でお芝居に初挑戦ということでしたが、やはり三間さんが演技を指導されたんですか?

三間 僕がというより、お2人が頑張ってくれました。今回強敵だなと思ったのは、内村さんと大橋さんとMISIAさんだったんです。大橋さんとMISIAさんはお芝居を観たことがないという不安、一方で内村さんはお芝居もコントもたくさんやられているし、ドラマや映画で監督もされているし、本も出しているし……。そんな方をどう演出するか、近寄るかっていろいろ考えましたね。

強敵は内村、MISIA、大橋の3人だった――!? 映画『SING/シング』日本語吹き替え版演出・三間雅文氏インタビューの画像6ギャングの息子・ジョニーを演じるのは、演技初挑戦のスキマスイッチ・大橋卓弥。劇中ではあの美声も披露!

 大橋さんは、まず彼の気持ちになってみて“初めてお芝居をしなきゃいけない”っていう不安なときに、どう近づいたら安心するかなと考えて。「今日はよろしくお願いします! 僕、吹き替えは初めてなんです」って先にお願いをしちゃったんですよ。“この人も初めてだったら何でも言える”っていう感じにしたほうがいいなって思って。そしたら、「僕こそ芝居初めてなんで!」「じゃあ初めて同士でなんとか2人で頑張りましょう」と。MISIAさんも同じです。僕から言うのもおこがましいんですが、大橋さんととても仲良くなれたなという気はしますね。

 2人が良かったのは、1回で裸に慣れること。アーティストの方で演技をしたことがある人って、自分の演技プランがあるからその通りに最初から洋服を着てくるんです。それは個性でもありますが、2人は演技初挑戦ということで、一気に裸になって言われる通りの洋服を着てくれて。テストで「こういう気持ちでやりましょう!」て提案したら、その通りにスッと入ってくれて。「この人たちすごいな!」って思いました。

強敵は内村、MISIA、大橋の3人だった――!? 映画『SING/シング』日本語吹き替え版演出・三間雅文氏インタビューの画像7内気なゾウ・ミーナを演じるMISIAのパワフルな歌声は圧巻!

――難敵・内村さんはいかがでしたか?

三間 内村さんは2人の真逆。いろんな経験があるから、当然演技プランも持ってくるだろうと思っていたし、みなさんのイメージ通り、すごくストイックな方なので研究もかなりされていました。「(声優なんだから)発声をちゃんとやらなきゃいけない」って、家でも練習をしていたみたいなんです。「じゃあ次回からもっとフランクにいきましょう!」ってゆるくゆるく、ほぐしていきましたね。

 MISIAさんと大橋さんは、元々エンターテイナーなので何回もやると、どんどん膨らまし始めるんですよね。だからこの2人はほぼテストでOKなんです。MISIAさんなんて、本番は一個も使っていません。本人も最後には気付いて、「私、テストが一番いいみたい」って(笑)。

 一方で内村さんだけは何回もやって、ある意味“疲れさせる”というか、自分の演技プランに挑むことを辞めさせるくらい何度もやりました。そうやって、和ませていって、この3人という強敵をなんとか『SING/シング』の世界に入れることができたかなと。

強敵は内村、MISIA、大橋の3人だった――!? 映画『SING/シング』日本語吹き替え版演出・三間雅文氏インタビューの画像8本作の主人公で劇場支配人のコアラ、バスター・ムーン(演:内村光良)

――ロック好きなヤマアラシの少女・アッシュを演じた長澤まさみさんはいかがでしたか?

三間 僕は『映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!』でご一緒させていただいているので、もう言うことはありません!(笑) 僕はお芝居しか聴いたことがありませんでしたが、歌唱のほうも蔦谷さんたちが「長澤まさみは最高ですから!」って太鼓判を押していて。実際に歌を聴いて完璧でしたね!

強敵は内村、MISIA、大橋の3人だった――!? 映画『SING/シング』日本語吹き替え版演出・三間雅文氏インタビューの画像9ロック好きなヤマアラシの少女・アッシュを演じるのは、長澤まさみ。劇中では堂々とした歌声を披露している。

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