『月がきれい』4話 リアルな恋愛がはじまると、文学や太宰治はどこかへ行ってしまう中学生男子

──ファンタジーなし、バトルなし、温泉回もサクッと終わらせる、ウブな中学生同士のムズキュン恋愛アニメ『月がきれい』を、地味アニメ好きのライター・大山くまおが全話レビュー。期待した君が間違っているとは言わないぞ。*ここまでのレビュー

『月がきれい』4話 リアルな恋愛がはじまると、文学や太宰治はどこかへ行ってしまう中学生男子の画像1『月がきれい』公式サイトより

■前回ラストで早くも告白! 続きは?

 川越市の中学3年生、文芸部の安曇小太郎(演:千葉翔也)と陸上部の水野茜(演:小原好美)。同じクラスになっても言葉を交わすことがなかった2人がお互いのことを意識し合うようになり、前話のラストでは小太郎が茜に告白! 続きはどうなった?

 結論から言うと、特に進展してませんでした。思いきって告白した小太郎だったが、茜のリアクションは「付き合うってよくわかんないし」というもの。まぁ、小太郎だってよくわかってないと思う。すぐにラブラブにならないのがこの2人らしい。

 一方、永原(演:広瀬裕也)と節子(演:鈴木美園)のカップルのほうは、同じ中学3年生だけどセックスもしっかり経験済。恋愛系のハウトゥー記事にはあまり書かれていないが、実は恋愛の速度は人それぞれなのだ。

■恋をすると太宰どころじゃ

 第4話は修学旅行回。行く先は京都。だけど、意外と持ち物チェックは厳格にやるんだね。スマホも教師に見つかったら即没収。いまどきスマホがないと、待ち合わせとか大変なんじゃない? と思っていたら、それがBパートへの伏線だった。

 修学旅行ではしゃぐ感じは、男子も女子も筆者が中学生だった30年前とほとんど一緒。小太郎の友人の小笠原(演:金子誠)が「トランクスからボクサーパンツにデビュー」と自慢げに言っていたが、かつては中3の修学旅行でブリーフからトランクスにデビューする男子が多かったような気がする。

 夜になると女子たちは恋バナに花を咲かせ、イケてる男子たちは女子の部屋へ。小太郎たちがまったく女子の部屋へ行く素振りがないところも“らしい”感じ。でも、小太郎はLINEで茜を自由行動に誘う。小太郎、恋愛はチャンスじゃなくて意志であるという太宰治の教えをちゃんと守ってる。

 面白いのが、恋愛の真っただ中に放り込まれた小太郎が、まったく文学や太宰について語らくなったところだ。それどころじゃないよね~。あるある。

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