■アニメも実写も区別なし! 日常のフェチを描き起こしたい
―― 一方でブルース・リーや『レオン』などの映画的記憶も楽しく採り入れられていますね。
上田 これがまた、ふくだはほとんど洋画を見ないんですよ(笑)。
ふくだ 『レオン』はたまたま台本書く前に上田から見せられて、マチルダ(ナタリー・ポートマン)が可愛かったので反映させていますが、私、邦画は好きでよく見るんですけど、本当に洋画は知らなくて……。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で初めてハリソン・フォードを知ったくらいで(笑)。
上田 僕はハリウッド映画を見て育っているのですが、なかなか彼女ははまらないですね。それ以前にこれは面白いから見ろって、よく勧めるんですけど、全然見てくれない。
ふくだ だってゴリ押しされると、逆に見たくなくなっちゃうじゃないですか(笑)。
―― そもそもお二方の出会いなどは?
上田 10年に僕がプロデュースで参加していた映画祭(ショートフィルム・フェスタ・ニッポン)に彼女が作品を応募してきて、それをきっかけに知り合いまして、自分らの制作団体“PANPOKOPINA”に所属して一緒に活動するようになりました。
ふくだ 応募したときの作品はアニメで、もともと私は実写をやりたかったのですが、当時は実写を作る術が全然わからなかったもので、自分で絵が描けるアニメから入り、そして実写を製作しているということで、勉強のために“PANPOKOPINA”に入らせてもらったんです。
―― 上田さんはアニメの監督のほうは?
上田 まったく絵が描けないので、実写のほうばかりです。僕が描いたラフの画コンテを彼女に清書してもらうこともよくありますね(笑)。
―― 4月15日からの下北沢トリウッドのアンコール上映では、ふくだ監督の実写『マシュマロ×ぺいん』と上田さんの監督作品『テイク8』『ナポリタン』も併映されます。
ふくだ 『マシュマロ×ぺいん』はヒロインのアラサー女子とストーカー男との奇妙な共同生活を描いたラブ・コメディです。
上田 シナリオは16回改稿しましたか(笑)。僕が監督した『ナポリタン』は人の声が「ナポリタン」としか聞こえなくなってしまった男を主人公にしたSFファンタジー要素の入ったコメディ。『テイク8』は自主映画監督の夢と結婚を題材にしたドタバタ・コメディで、実は僕らの結婚式の4日後にクランク・インしました(笑)。
ふくだ おかげで準備が大変でした(笑)。
―― そしてふくだ監督の新作『耳かきランデブー』も完成し、4月の沖縄国際映画祭で上映されます。
ふくだ 今度は実写の、耳かきフェチのOLのお話です(笑)。もう私の中でフェチは日常というか、それを描き起こすのが好きなんでしょうね。
上田 5月29日に東京の阿佐ヶ谷ロフトでイベント上映しますので、こちらもお楽しみに!
■『こんぷれっくす×コンプレックス』公式サイト
https://www.wakige-anime.com/
(C) PANPOKOPINA
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