――『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の伏見つかさ×かんざきひろコンビがお送りするライトノベル『エロマンガ先生』のアニメ放映スタート。『俺の妹』第1話で桐乃に「かーずSPとアキバBlogが悪いのよ!」と名指しされた、かーずSPが全話レビューをお届けします。
100人中100人が誤解を生むタイトル名ですが、もちろんエロマンガを描いてる作家先生の話……ではなく、ライトノベル作家の高校生・和泉正宗(いずみ まさむね/演:松岡禎丞)と、イラストレーターの妹(中学生)・和泉紗霧(いずみ さぎり/演:藤田茜)が織りなすラノベ業界コメディ。「エロマンガ先生」というのは紗霧のペンネームなのである。
『NEW GAME!』や『月刊少女野崎くん』の演出でおなじみの竹下良平監督、『アイドルマスター・シンデレラガールズ』の脚本を手がけた高橋龍也がシリーズ構成、A-1 Picturesがアニメ化(公式サイト)という豪華スタッフ集結。キャラクターデザイン・監修を、『俺の妹』のアニメ化と同じく、小説版の挿絵を描いているかんざきひろ=織田広之が担当、原作に忠実な作画がうれしい。
高校に通いながら小説家の仕事をしている和泉正宗(ペンネーム・和泉マサムネ)が帰宅すると、二階からドンドンと床を叩く音が天井に響く。二階の一室には妹・紗霧がいる。一年間ずっと引きこもっていて、言葉も交わさずにこうやって床ドンで兄貴に命令を出しているのだ。正宗も慣れたもので、「ご飯くれ」っていう床ドンドンに従って料理をドアの前まで持っていく。
ある日、自分の小説の挿絵を描いているイラストレーター・エロマンガ先生が実況する生配信があると知った正宗。ノートパソコンで配信を見ていると、その背後に、さっき自分が二階に持っていった食事が写っていた。
あれ……? エロマンガ先生って、ひょっとして俺の妹……?
配信終了後、カメラが作動したのに気づかないエロマンガ先生は、そのまま服を脱ごうとしている。大慌てで二階の部屋のドアをドンドンドン!
「ストーーップ! カメラ! 切り忘れてる!」
かくして、開かずの扉だった妹の部屋のドアが一年ぶりに開く。「久しぶり、兄さん」
と、第1話では正宗と紗霧の再会がガッツリ描かれました。まず触れておきたいのが紗霧の可愛らしさ。
再会シーン冒頭では不機嫌な紗霧が、「エロマンガ先生なのか?」と問われて恥ずかしがって目をそらしたり、頬を赤らめたり、涙目で逃げようとしたり。
数秒単位でコロコロと表情が変わる。ここだけで、かんざきひろの萌え絵の破壊力に悶絶っ。
原作小説では正宗の一人称だ。だから、紗霧がどんな風に実況配信をしているのかわからなかった。
それが見えました。腰を浮かせてお尻をフリフリ動かしながら、自分の絵の参考にするためにスマホで自分のお尻を自撮りしたり、ドキドキします。こんな風に描いてたのかー。
テンポの良いギャグ要素も見逃せない。
年ぶりにドアを開けてくれた紗霧に、正宗がつい言ってしまったのが
「お前のイラストって超エロいよなっ!」……まあ普通、キレますよね。
「兄さんのバカ! にぶちん! ラノベ主人公!
紗霧の罵倒セリフも凝っている。「ラノベ主人公」って悪口だったのか。確かにハーレム作品のラノベ主人公って、ヒロインが好意を口にした時の台詞に限って「え? なんだって?」って都合よく耳が遠くなるけども。
ライトノベルに主人公として登場したライトノベル作家が、作中で「ラノベ主人公!」と罵倒されるという、三重のメタ台詞だ。
紗霧は、動画配信の楽しさを語る。
「すごく面白くって、イラストを見て、『すごい』『可愛い』って感想をくれるの。部屋にいるのに、世界中の人と友達みたいに遊んでおしゃべりして、それってすっごくすっごく、ときめくわ」
今日一番のいい笑顔に誘われ、正宗も、初めてのファンメールをもらった時の喜びを語る。
『エロマンガ先生』には「創作って面白い、作品を生み出すのって楽しい」っていうメッセージが込められているんだけども、第1話からバッチリそこを押し出してきた。
次回、リア充女子中学生・神野めぐみ、来襲。
(文/かーずSP)
『エロマンガ先生』1話 兄は見た! 妹よ、尻を振りながら何描いてるんだ?『俺の妹』コンビの破壊力に悶絶のページです。おたぽるは、アニメ、作品レビュー、KADOKAWA、高橋龍也、かーずSP、藤田茜、織田広之、竹下良平、伏見つかさ、かんざきひろ、17年4月期アニメ、エロマンガ先生、松岡禎丞、V6、電撃文庫、アニプレックス、A-1 Picturesの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
人気記事ランキング
人気連載