裏話満載!『AKIBA’S TRIP-THE ANIMATION-』制作Pインタビュー(後編)

■「楽しくやること」が最大のこだわり!

――制作でこだわった点は?

奥山 ネットで取り上げられやすい話題や、ニュースになったことを詰め込んで「ネット界隈が盛り上がればいいな」と思っていました。「楽しくやろう!」というのがコンセプトで、最初はそこまでネタだらけのアニメにするつもりはなかったんです。でも、「面白いことをどんどん詰め込んでいこうぜ」みたいなノリになって、ライターの方もサブカルチャーに詳しい人をお呼びしました。

 シリーズ構成の兵頭(一歩)さんも詳しいですし、脚本の雑破業さんに関しては、もう「好きなようにやっていただければ」と(笑)。

――スタッフさん方が楽しんでいる様子は、アニメからもよく伝わってきました。

奥山 スタッフにはノリノリでやってもらっていましたね(笑)。こちらから「なにかをしてくれ」というよりは、集めたスタッフが思い思いに楽しくやってくれたという感じです。あえてこだわった点を挙げるなら、「楽しくやること」ですね。みんな面白がってくれたらいいなと思っていたので、制作に関して口を挟むことはあまりありませんでした。

■メインスタッフもオタクだらけ! さらには制作のためにオタクに進化!?

裏話満載!『AKIBAS TRIP-THE ANIMATION-』制作Pインタビュー(後編)の画像25話「負ける要素、なし!」劇中カット

――ほかに制作中に特別なやりとりのあった話数などはありますか?

奥山 5話の『ストリートファイターV』ですね。池畠監督がプロデューサーの綾野(智章)さんと大学時代の先輩後輩という関係で、そのつながりで実現したコラボなんですが、カプコンさんから「“ストファイ”とは略しません。“ストファイブ”って言ってください」との指摘がありアフレコをやり直したこともありました。とはいえ、制作中はかなり楽しく、かつ実験的な話数になったので良かったです。

 アニメで『ストリートファイターV』をプレイしているのは、MOVさんと立川さんというプロの格闘ゲーマーの方で。監督は「コンテに合わせて動かしてくれればそれでいい」と言っていたんですが、5話で一人原画をやってくれたアニメーターの北川(隆之)さんとキャラクターデザインの満田(一)さんのゲーム愛が強くて(笑)、「こだわらなきゃダメですよ。プレイを見たらどのぐらいの上手さの人か分かっちゃうから」って散々言われて。

 どうしようかと思っていたら、ちょうどその日に「アキバ・スクエア」でゲームの大会が行われていたので、運営元に「(主催の)かげっちさんいますか?」と電話をしました(笑)。ハンドルネームしか知らなかったのでそう伝えてしまったのですが、「かげっちさんですか、少々お待ちください」と普通に繋いでもらえて(笑)。

裏話満載!『AKIBAS TRIP-THE ANIMATION-』制作Pインタビュー(後編)の画像3

――何事かと思ったでしょうね(笑)。とはいえゲーム界隈だとハンドルネームで通じることはありますからね。

奥山 そうなんですかね(笑)。その後ノリノリの満田さんと秋葉原に行ったら、そのときにはもうかげっちさんが、MOVさんと立川さんに声をかけてくださっていたんです。私は格闘ゲームのプレイヤーは詳しくありませんが、満田さんがもう舞い上がってしまって(笑)。お二人にお願いしました。

 それから数週間後には実際にプレイしてもらって。登場したプロデューサーのセリフ周りに関しては、池畠監督が「『スーパーストリートファイター』公式ブログ」の綾野さんのネタを使いたいということで、音響会社さんに依頼して綾野さんに近い声質の方を呼んでもらい、その声優さんにも綾野さんの声を聞いていただいて「この通りに言ってください」とお願いしました。

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