【アニメレビュー】「これは私んだ」――とにかく小林さんが格好いい! 男らしい!!『小林さんちのメイドラドン』最終話

 ところが、トールはある日ひょっこり小林さんちに戻ってくる。だが、そこへ終焉帝も現れ、トールを元の世界へ連れ戻そうと押し問答に――「トールは帰りたくないってさ」「私のメイドを持っていくな。これは私んだ」と言い切る小林さんが格好いい! 決して開き直ったわけではなく、終焉帝の圧力にビビりながらも、最終話にして初めて声を荒げて終焉帝に対峙する姿が人間らしくて、2人の絆の深さを感じられて、実にいい。なんて男前なのだろう。

 その後、ドラゴンの姿に戻ったトールと終焉帝による、迫力バトルが繰り広げられるのだが、小林さんはその修羅場にも颯爽と登場(ドラゴンの姿になったカンナちゃんにまたがって)。ここでも小林さんは名言を残す。「違いを知ることで(中略)信頼も絆もできる。そんなことはとっくにできてる!」「娘を信じてみせろよ!」――小林さんにとってトールが信頼できる存在であることは当たり前。その上で、父親に向かって(自分のように)トールを信用できないのか、と啖呵を切ったわけだ。トールじゃなくても惚れちゃいますよ。

 トールがいい子であることをあっさりと認めるあたり、親バカだったっぽい終焉帝。やれやれ的な風情で姿を消し、一件落着。最終話らしく通常のEDではなく、各ドラゴンたちの日常を切り取った特殊EDとなったのだが、ここでまたもや素敵アニメオリジナル展開発動! なんと小林さんがトールとカンナちゃんを連れて、実家へ帰省するという。

“家族”もやっぱり『小林さんちのメイドラゴン』で常にど真ん中に据えられていたテーマ。それを最終回の最後の最後に、より深いところで見せるストーリー展開に、原作コミックが愛されているなぁと思った次第。年頃の娘が、いきなり金髪のメイドと小学生(に見える)女の子を連れてきたときの小林さんち(実家)の反応も気になるところだが、ともかく素敵なエンディングであった。ありがとう、京都アニメーション。
(文・馬場ゆうすけ)

小林さんちのメイドラゴン(2)

小林さんちのメイドラゴン(2)

カンナちゃんを可愛く描くんだ! そんな執念も感じました

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