【GFF AWARD 2017】SIE・吉田修平が語る「PS VR」「PS4 Pro」の開発経緯とは？　レベルファイブ・日野晃博が次に仕掛ける『スナックワールド』の話題も！

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■吉田「ハイエンドモデル導入はチャレンジ」　日野「美しく見せる工夫が素晴らしい」

写真：吉田「『Nintendo Switch』はインディーズゲームの対応も早かった」

　浜村は吉田が「PS4」にも言及したところで、「これからまたハードが変わってくる気がする」と、「プレイステーション 4 Pro」（PS4 Pro）「Nintendo Switch」「Xbox Scorpio」といった現行世代のゲームハード機の話題に転換。

「PS4 Pro」では、同世代のハードにも関わらずグラフィックのパフォーマンスが2倍に上げられた。これについて吉田氏は「家庭用としては、ほぼ初と言っていい試み。過去のゲーム機は普及台数を上げるために、同じスペックのものを提供し続けるのが基本だった。（「PS4 Pro」では）ハイエンドモデルの導入は我々にとってもチャレンジで、どう説明したらいいのか分からず悩んだ」と吐露した。

　この「PS4 Pro」の仕様にはゲーム業界でも賛否が分かれたようだ。吉田は「我々としては過去にやってないというのは理由にならないので出したところ、結構評判になった」と語り、品薄となっている理由も「マーケティング的な見方をすると、最初に『PS4』を買った人の買い替え需要を想定していたが、初めて『PS4』を買う人がどうせ買うなら『PS4 Pro』という人が結構いたから」との分析を示した。

　一方で「PS4 Pro」はマイクロソフトの「Xbox Scorpio」と仕様が似ていることから、マイクロソフトと示し合わせたのではないかと言われたこともあった。この噂に関して吉田は「我々の発表の前に『Xbox Scorpio』の発表があったが話し合っていたわけではない。この世代のゲーム機が同じような結論に至ったのだと感動した」と言及。

　ゲーム機はグラフィックの性能を上げることで進化してきたが、最近ではPCのグラフィック性能と拮抗しており、ゲーマーが双方を行き来している。吉田がそうした背景にも触れたところで、日野による「（グラフィックボードの）『TITAN X』を4枚挿したPCと、『PS4 Pro』を『バイオハザード7 レジデント イービル』で比較した」との発言に、会場がどよめいた。

　日野は続けて、「（比較の結果）『PS4 Pro』の方が良いと思った。フレームレートとか発色とか交互に切り替えて比較した上で、総合的に『PS4 Pro』で遊ぶべきだと判断した」とレビュー。

　また日野は「PCゲーム好きとしてフォローすると、4枚のボードを差したPCを4Kのモニターにつないで見る海外タイトルの映像は本当にすごいんですよ。そんなハードについていく『PS4 Pro』のコンセプトは凄いと思う。フルに4Kのレンダリングをしているのではなく、中間の解像度でレンダリングしたのを逆に美しく見せるように工夫しているところが素晴らしい」と補足した。

　このほか、吉田と日野による「Nintendo Switch」についての感想や、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』でのプレイ体験談についても語られた。
　
　そして日野による4月からのTVアニメ放送など、本格的な展開が始まるレベルファイブの『スナックワールド』の概要の解説などで会場は盛り上がっていた。この『スナックワールド』のコンセプトは、実際に触ったり体験したりする事の出来る現実世界とゲームやアニメの仮想現実をつなぐ「リアルゾーン」。その仕組みは、アニメやゲームではたくさんの武器を持ち運ぶ際、武器を小さくした「ジャラ」と呼ばれるアクセサリーで携帯し、仮想現実で登場する「ジャラ」と同じものを玩具として現実世界でも持つことができる。また、玩具の「ジャラ」にはNFCチップが内蔵されており、ゲームとの連動ができることなども紹介された。
（取材・文／真狩祐志）

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