続編決定! ラストは大どんでん返しが待っていた! 真犯人は“自分”だった!? 『CHAOS;CHILD』最終回レビュー

――『STEINS;GATE』などで知られる科学アドベンチャーシリーズ。その第1作『CHAOS;HEAD』(カオヘ)を受け継ぐ、『CHAOS;CHILD』(カオチャ)のテレビアニメが放映開始となった。原作ゲームも評判が高い本作。本稿では、良作の期待が持てるアニメ版『CHAOS;CHILD』を、科学アドベンチャーシリーズのファンがレビューしていく!

大どんでん返しが待っていた! 真犯人は自分!? だった、『CHAOS;CHILD』最終回レビューの画像1アニメ『CHAOS;CHILD』公式サイトより。

「ウッドバーン・ヘロンは知ってるか? 楽しく壊れろよ」

 前回のラストで佐久間恒の思考誘導による、精神攻撃を受けた宮代拓留。第12話「彼女の思惑」の始まりは、そこから時間が少し巻き戻る。

 第9話の南沢泉理との対決後、姿を消した尾上世莉架に電話がかかって来たシーンだ。これまでの“ニュージェネレーションの狂気の再来”の事件は、パイロキネシストである南沢泉理の犯行として決着させるはずだった。しかし、佐久間恒は知り過ぎてしまった宮代拓留を主犯に仕立て、処分することに。「彼が無事であること。これがお前に手を貸す唯一の条件だったはずだ」と怒りをにじませる尾上世莉架。

 原作だと、尾上世莉架がフリージアの事務所に姿を現す前に、この電話のやり取りが挿入されていた。電話の相手が、まさかの佐久間恒だったことに衝撃が走る場面だ。ゲームでは、そのインパクトの方が強くて、印象が薄れてしまっていたが、描かれる順序が回想として後になることで、アニメでは、尾上世莉架が佐久間恒に使われていただけの存在であるかの様な見せ方が強く出ている。てっきりカットされたとばかり思っていたが、そうではなかった。30分間の中で、どんでん返しを描くには、こちらの方がいい伏線の張り方かもしれない。

 一方、宮代拓留は佐久間恒の言葉から、ヘロンの感覚遮断実験をされていることを理解する。被験者から視覚、聴覚、触覚を奪い、何日耐えられるかというものだ。もって2、3日という結果のため、今はその危険性から禁止されている実験。感覚がなくなり、すでに1週間が過ぎたように感じた宮代拓留は、尾上世莉架に助けを求める。と、「タク。大丈夫?」と笑顔で現れる尾上世莉架。「昔みたいだね」と笑う彼女は、宮代拓留が生み出す純粋な妄想の尾上世莉架だ。彼は彼女と対話する。尾上世莉架を生み出したときに望んだこと、現実では尾上世莉架を殺してしまったこと……。彼女は聞く。「じゃあ、タクはどうしたいの?」。

 思い出される、みんなが笑顔で過ごしている楽しい日常。なによりも“知る”ということにこだわっていた宮代拓留だったが、この実験でどんなことが起こるかということよりも、「仇を取らなきゃ」と決意する。「それを知ろうとしなくていいの? なんかタクらしくないね。でも感情だけで頑張っちゃうタクもちょっと見てみたいな」と妄想の尾上世莉架も答える。

 こうして2人の対話を見ていると、本来求めていた尾上世莉架という存在は、優しく寄り添って支えてくれる存在なんだなと思う。

CHAOS;CHILD

CHAOS;CHILD

おさらいしたくなってきたアニメ勢へ

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