『声優道 死ぬまで「声」で食う極意』刊行記念インタビュー! ベテラン声優・岩田光央が語る声優業界の現実

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 アイドル的な活躍をする声優たちの増加により、増え続ける声優志望者……。近年の声優ブームにより、取り巻く環境が大きく変わった声優業界。はたして、現在の同業界をベテラン声優はどう考えているのか? 近著『声優道 死ぬまで「声」で食う極意』(中央公論新社。以下、『声優道』)で、仕事の実情や声で生きていくための秘訣を綴った岩田光央氏に、詳しい話をうかがった。

■声優志望者は自分と向き合えていない

──『声優道』を読んで興味深かったのは、いわゆる「声優になる方法」ではなく、岩田さんの実体験に基づいた「声優として生き続ける覚悟・心構え」が綴られていたことです。

岩田光央(以下、岩田) 現在、僕は講師という立場で声優志望の若者たちと接する機会が増えています。しかし、彼らと関わるようになって危機感を抱くようになりました。

──危機感ですか。

岩田 危機感というと強い言葉に聞こえちゃうけど、心配になったんですよ。なぜなら、多くの生徒が声優を“漠然とした夢”のように捉えているからです。『声優はひとつの職業である』との認識が薄く、雲をつかむようなイメージで捉えている。でも、そんな状態で養成所や専門学校に通っても先が見えないと思うんですよね。

──養成所や専門学校が増えたことで、声優への入口は大きく変わりました。ただ、本書を読んでいて、かえって声優を目指す人の多くが受動的になっているような印象を受けました。

岩田 昔に比べて、声優を目指す人の動機が軽くなったのかもしれません。でも、それは声優という職業が一般的になり、裾野が広がった証拠だと思います。これは歓迎すべきことですが、『声優は職業』という認識が薄いままだと、結果的に養成所や専門学校が潤うだけ。声優専門学校は、言い方を変えれば“職業訓練校”です。職業を訓練する学校に通っているんだと考えれば、漠然とした憧れだけではいられないはずです。別に『声優って厳しいんだぞ!』と過剰に煽るつもりはありません。声優に限らず、どの仕事も厳しいのは当然のこと。単純に、もっと客観的に理解してほしいんです。

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