【アニメレビュー】ついにマジメ系おバカのエルマ登場!『小林さんちのメイドラゴン』第8話「新たなるドラゴン、エルマ!(やっと出てきましたか)」

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TVアニメ『小林さんちのメイドラゴン』公式サイトより

 OPやEDでは第1話目、そもそもTVアニメのキービジュアルにもしっかり登場しているのに、本編にはなかなか登場せず、原作ファンのみならず、TVアニメから入ったファンも登場を待ちかねていた、第5のドラゴン・エルマが第8話にしてついにようやく登場! 予想以上の可愛らしさとポンコツぶり、そして大きさでネット上も沸きかえった『小林さんちのメイドラゴン』第8話「新たなるドラゴン、エルマ!(やっと出てきましたか)」を紹介してみたい。

 第8話最初のエピソードは、小学校の遠足に参加することになったカンナちゃんが、お弁当を小林さんにお願いするというもの。すっかり小林さんに馴染み、甘えるようなカンナちゃんの様子が実に可愛らしいのだが、ここでトールが私に任せてくださいと言い出したことで、珍しく小林さんがカチンときた様子。カンナちゃんに加えてルコア、ファフニールを審判員に迎え、2人は料理対決を始めることに!

 小林さんを心底愛しているトールが、メイドの領域である料理に関することとはいえ、小林さんに対抗しようとするのは珍しい。これは作中で小林さんも「あの子はメイドだけど……友だちでもいいんだよ」と触れていたように2人の距離が縮まった証なんだろう。本当、『小林さんちのメイドラゴン』は2人の距離を丁寧に描いている。トールは友だちじゃなくて恋人同士になりたがっていそうな勢いだけど。

 さて、翔太少年と、マジで彼に変な性癖を植え付けてしまいそうなルコアさんの巨乳コントを合間に挟みつつ、続くエピソードで颯爽と(小林さんちの壁や窓を壊しながら)登場した第5のドラゴン・エルマ。トールと互角の戦闘力を持ち、しかも犬猿の仲という触れ込みだったのが……マジメ系ポンコツ&天然で腹ペコ、しかもチョロい上に巨乳と、萌え要素満載の素晴らしいドラゴン娘であった。

 決着をつけるためというトールにあっさりとダマされ、違う大陸に送り込まれてしまうわ、元々いた世界に戻れなくなっているわ、人間社会の知識もあやふや。なのに何故か自信満々だったり、すぐに凹むし、小林さんに餌付けされて仲良くなっちゃうし、さらには合間合間でお腹を鳴らしてしまい、赤面してしまう……。

 待ちに待たされ、ファンの期待は膨らむ一方であったが、その期待に悠々と応えるインパクトであった。黙っていると出来るOL風なルックスとのギャップもまた効果的であったし、何より小林さんにもらったクリームパンを、木の実をかじるリスのように両手でもって掴んで食べるシーンは、実に実に可愛かった。それはもう勝利を確信するほど。感情表現や行動もいちいちキュート。

 この第8話では『けいおん!』シリーズの監督としても知られる(可愛いことでも知られている)山田尚子が絵コンテ・演出を担当しているが、女の子キャラクターを可愛らしく描くその手腕はさすがの一言。

 ただ、『小林さんちのメイドラゴン』が本当にすごいのは、これだけ濃くて可愛いキャラクター・エルマの魅力に頼るだけの構成ではなく、彼女の出現によって小林さんとエルマの2人にトールが嫉妬、2人の距離感がまた微妙に変化していく、というところを中心に据えているところだと思う。

 天真爛漫に見えて、実は随分と溜め込んでいたらしいトールが心境を述懐、それに応えて小林さんが「友だちはいても親友はいなかった」と、彼女も彼女でなかなか複雑なところがありそうなことが改めて描かれたこの1シーンは、物語全体を通してみても重要なシーンであった。

 なお、個人的には珍しくムキになっていることを自覚しつつ、ベーコンエッグをお弁当のおかずとして提案して否定されて、落ち込んでみたり、ちょっと照れながらトールの頭を撫で撫でする小林さんも実に可愛かったと、声を大にして触れておきたい。彼女が、柔らかい表情が浮かべるシーンが増えてきたようにも感じられて、うれしい限りだ。
(文・馬場ゆうすけ)

小林さんちのメイドラゴン(1)

小林さんちのメイドラゴン(1)

エルマ役の高田憂希は「ぞいちゃん」を演じていた声優さん。今後、あちこちで見そう

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