“ルールを守って楽しくバトル”!?　『遊☆●☆王』ネタ炸裂の『AKIBA’S TRIP -THE ANIMATION-』第9話レビュー

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『AKIBA’S TRIP -THE ANIMATION-』公式サイトより。

　秋葉原の侵略を企てる敵を粉砕すべく、衣服、すなわち命をかけた死のゲームに挑む主人公たちの姿を描いたアニメ『AKIBA’S TRIP -THE ANIMATION-』。前回8話では、プロレスバトルに挑んだ主人公･タモツたちだが、今週はあの超有名人気カードゲームでデュエル!?　今回も常に自分のターンを展開するオタクの目線でレビューしていこう。

　まずは第9話「ゲームのカードで戦ってしまったのですが！」のあらすじをご紹介。秋葉原を守る自警団の多くが突如として内部で仲違いを起こし、解散の危機に陥る事態が発生。その原因が女子をめぐってのものと踏んだ主人公・伝木凱タモツ(CV:石谷春貴)ら “電気マヨネーズ”は女子を自警団へ斡旋している企業へと突入した。「暴力で勝つのは美しくない」と語る敵の挑戦を受け、なぜかタモツはカードゲームでバトルに挑む！

　カードゲームを主軸に扱いながら、インターネット上でも話題に上がる“サークルクラッシャー”（通称サークラ）にも触れるなど、オタクならではの闇に触れた本エピソード。熱き決闘の陰に隠された小ネタの数々に注目していこう。

■デュエリストも大満足のカードゲームネタからインターネットスラングまで見どころ満載！

　今回はナレーションの途中でオープニングに移行するなど思わず笑ってしまう演出もありつつ、誰もが知る国内産カードゲームの最大手『遊☆●☆王』（コナミ）のパロディネタが満載だ。タモツたちが腕に装着した円盤状のアイテムをはじめ、キャラクターの表情までも忠実に（？）再現。さらには“ルールを守って楽しくバトル”というテロップなど、カード、原作コミック、アニメ問わず、さまざまなネタが網羅されていた。

　先月21日には、今月25日に発売する『遊戯王OCG デュエルモンスターズ STARTER DECK』から新マスタールールが施行されることが明らかとなり、今まさに巻き起こっている“環境の激変”にしっかり触れているあたりも、さすがは恐れ知らずな本作といったところ。先週の第8話の次回予告の時点から、アニメ版『遊☆●☆王』の伝説的ネタバレ次回予告「城之内 死す」のパロディを展開していただけに、立て続けに腹筋にダメージを受けた視聴者も多かったのではないだろうか。

　ちなみに、『遊☆●☆王』ネタばかりが目立つが、カードの枠のデザインはウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の『マジック・ザ・ギャザリング』（『遊☆●☆王』の元ネタといわれている）に似ている上、カード発動時の演出面では『グランブルーファンタジー』（Cygames）や『FLOWER KNIGHT GIRL』（DMMゲームス）を想起させるようなものも。

　また、バトルに興じるプレイヤーたちが操るカードたちもツッコミどころがたっぷり。タモツが繰り出した「強欲なガチャ」は『遊☆●☆王』から「強欲な壺」が元ネタと思われる。「強欲な壺」はこのカード1枚を消費することで2枚のカードを引けるという単純に強力なカードなのだが、作中の「強欲なガチャ」は3枚引けるとのことで「普通だったらソッコーで禁止カード行き」というのも納得の性能だ。

 
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