「文化庁メディア芸術祭」で個人情報漏洩? 広報委託先業者が別業務に流用

 数々の裏付けから、流出・流用が行われたのは明らかであろう。しかし、当事者は送付の事実を認めたものの流出・流用ではないとの説明を繰り返した。

 事務局であるCG-ARTS協会の文化事業部長・脇本厚司氏は次のように説明する。

「調査を行いましたが流出ではなく、誤って送付してしまっただけです。それで、ご迷惑をおかけしてしまって……」

 なぜか、やたらに「ご迷惑を」という言葉を繰り返す脇本氏。その説明によれば、メディア芸術祭に集まる個人情報のうち応募者の情報は事務局が管理。取材関連のものは、広報チームすなわち「hilo Press」が管理する体制だという。業務を委託するにあたって流用はしないのは、当然だと説明する脇本氏。では、何通誤って送付をおこなったのかと聞いてみると……。

「そちらに、お送りしたのだけです」

 これは、どうもにわかには信じがたい説明である。その腑に落ちない気分を素直に投げてみると、それは仕方がない旨を語り、再発の防止を明言したのであった。

 説明は丁寧であるものの、やはり口裏を合わせているのではないかという疑念は払拭されない。「ミスだ」という説明が事実だとしても、杜撰な管理で流出させているのも事実である。

 実は、メディア芸術祭の広報業務自体が杜撰なのではないかという出来事もあった。昨年の7月、文化庁メディア芸術祭20周年企画展の記者発表会が秋葉原で開催された。この前日に、メールでリリースが届いている。

 このメール、タイトルには再度のお知らせであることを示す「(再)」の文字があり、本文の冒頭には「既にご案内をしておりますが」とあった。だが、これ以前に筆者が受け取った案内はない。

 そうした管理体制も含めて「hilo Press」に、話を聞くべく取材を申し込んだところ、メールで次のような返答が送られてきた。

 * * *

今回の誤送信におきまして、ご迷惑をおかけして
大変申し訳ございませんでした。

詳細につきましては委託元がお話させていただいた通りです。
今後二度とこうしたことが起こらぬよう管理を徹底して参ります。
改めて心よりお詫び申し上げます。

hilo Press
代表 鎌倉かおる

 * * *

 なお、事業を管轄する文化庁は、CG-ARTS協会から同様の説明を受けた上で「流出・流用」ではないという見解を示してる。
(文=昼間たかし)

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