ジーンの母・国王第2王女の過去とニーノの“30年間”の監視の理由は……? アニメ『ACCA13区監察課』第8話レビュー

■ニーノの“30年間”に隠された秘密

 第2話で「アイツは俺の目に気付いたことはないからな。30年間一度も」と言っていたニーノ。高校からの付き合いのはずだけど……!? と思っていた視聴者も多いでしょうが、なんと、ニーノの父親はシュネー姫の御付き・アーベントの従者。姫が城を出る際、アーベントと父親と一緒にニーノも船に乗り、バードンへやって来たのです。そして、ジーンが生まれる前からずっと、旦那様であるアーベントのため、父と一緒にシュネー姫を見守っていたのでした。

「お前を残していこうとした父さんをお前は攻めることなく、よく一緒に来てくれたなぁ」という父に、「旦那様にお仕えするのが父さんの務めだったんだ。つまりボクの務めでもあるんだよ」とニーノ。なんて健気な親子なんでしょうか……(涙)。父はせっせと写真と報告書を仕上げ、ニーノはそんなが好きなチョコレートを差し入れに買ってきたりと、そんな親子のシーンには、なんだかほっこりさせられました。ニーノがチョコ好きなのは、父の影響なんでしょうね。

 そして、父(=アーベントさん)から任務を与えられたニーノ(25歳)は、目元に感じる“歳”をメガネでカモフラージュしてジーンと同じ高校に通うことに。ニーノは廊下を歩いたり、本を読んだり、サンドイッチを食べたり、ジーンのなんてことない学校生活をパシャパシャ写真に撮るんですが、このときはお互い笑顔を浮かべていて、なんかめちゃくちゃ尊い!!! 特に、ニーノのあんなニッコリ顔、8話目にして初めて見たかも! 大人になったせいかもしれませんが、今ではあまり笑顔を見せないし、かたやジーンは目が死んでるし……(小声)。このシーンで流れたEDを歌う結城アイラさんの挿入歌「It’s my life」も素敵でした~!

 しかし、そんな平和な時間も束の間。シュネー姫とジーンの父の監視役として列車に乗っていたニーノの父は、13年前に起きたというあの“列車事故”で岸壁の下に……。でも、ジーンは落ち込む自分に何食わぬ顔で「小さな妹だっているだろう。何かあったら俺を呼べばいい」と、元気づけてくれたことをしっかりと覚えていました。アーベントさんの命令もあったのでしょうが、自分も父親を亡くしているにも関わらず、気丈に振舞う姿はなんとも切なかった(涙)。

 ジーンの問いかけに「お前ら兄妹を見守ることにしたんだ。上司も俺も」とうまくかわすニーノ。いくら任務とは言え、父を亡くしてからも人生を捧げてジーンとロッタちゃんを見守るなんて、ニーノとジーン、そしてロッタちゃんの間には、“任務”を超えるほどの“友情”や“絆”があったんだろうなぁと……。2話で初登場したとき、ヤンデレストーカー野郎とか思ってすいませんでした(土下座)。ジーンにもニーノにも幸せになってほしい!

 さて、物語のラストには、ロッタちゃんが課長さんからもらったという“りんごのケーキ”が登場。これ、「あの子の好きなりんごのケーキを最後に……」と、ニーノの父がアーベントさんに頼んでドーワー出発の前に食べたものなんです。食べ物にまでしっかり伏線が張られていたんですね。このタイミングでりんごのケーキって、課長さんってもしかして……!? 

 シュネー姫はドーワー家から除籍されているため、ジーンに王位継承権はないようですが、すべてを知ったジーンが今後どのように動くのか、アーベントさんは一体誰なのか、そしてクーデターの動きはどうなっていくのか、ラストスパートに向けてどんどん盛り上がりを見せる『ACCA』からますます目が離せません!
(文/ICHIGO GYUUNYUU)

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