『即絶頂~ソクイキ~』(香吹茂之)ヒロインの目力に驚く本気の能力バトルエロマンガ!

 前作『征服系女子』も評価が高かった、M系に愛される作家・香吹茂之。でも、このたび発売された『即絶頂~ソクイキ~』(ティーアイネット)は、単なるM系作品じゃあなかった。

 今度は、M系の枠を超えた超絶能力バトル作品なのである。

 それが収録作の「異能女子・上島」全5話。バトル風味の展開とかではなく、ガチでバトルなのである。

 物語の主人公・円舞谷狼は、能力者。その能力とは、射精すればするほどパワーアップして強くなるし、顔もすっきりイケメンとなる。だが、能力を発揮していないときには、中学生からもカツアゲされるという、ひどい陰キャという具合。もちろん、能力を使えば絡んでくる不良など即座に撃退できるのだが、まさか射精待ちをしてもらうわけにはいかない。

 なので、能力を使うのは絡まれてボコられた後。なぜなら、射精すると即座に傷も治ってしまうのだ……。

 そんな狼が転校先で出会ったのは、メガネの暗そうな女子・上島。クラスでも潔癖症なのか孤高の彼女は、なぜか何度も不良に攫われそうになってしまう。しかし、誰も彼女に手を出すことはできない。なぜなら、上島は触れた相手を即座に絶頂させる「強制絶頂」という能力を持っていたのだ。

 物語は、この2人が、互いに能力者であることに気づきつつ、新たな敵と戦っていくという、バトルの王道的展開である。いったい、どんな能力者が出てくるのかと思いきや、自分の体液と触手みたいに操れる「体液操作」とか、超常すぎる能力者まで現れてビックリ!

 そんな物語をキチンと描きながらも、さすがは香吹氏。エロシーンにもまったく手を抜かない。というよりも、ちゃんとヒロイン側が責める構図を大迫力で描いてくれる。前単行本でも、肝心なところを見開きや大ゴマで描くコマ割りには、目を見張るものがあったが、それは更に進化しているようである。

 そんな、安定しつつ、さらに右肩上がりな香吹氏。今回改めて感じたのは、ヒロインの目力の強さである。よく見ると、多くのシーンでヒロインの目線というのが、本を手にしている読者のほうを向いているのである。これが、読者を没入させるシンクロ率の高さの一番の理由といえるだろう。 さらに、構成力の高さが評価できるポイントは、適度にギャグが挟まれること。狼が怪我を治そうと一人でシコるシーンでは「それにしても香吹茂之は最高だな~。単行本も絶賛発売中だぜ」とか言わせる。また、前半の狼と上島が、能力者同士で距離を測りかねているシーンの描き方も丁寧なので、物語への没入度が違う。

 なお、同時収録の短編「フェティッシュガール『先輩女子 伊藤』」も、水泳部の先輩女子に、ドライバーの柄でアナル責めさせるとか、M男子大喜びなシーンがあるので、嬉しい。ちゃんと本棚に並べて、何度も実用したい一冊である。
(文=昼間たかし)

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