■「幼稚園のころは『ウルトラマン』のことしか考えていなかった」
出口 さて、ヒョウリくんが特撮にハマっていったキッカケから聞いていきたいだけど、やっぱり『ゴジラ』になるのかな?
タカハシ 最初は『ウルトラマン』ですね、子どものころから見ていて。幼稚園の卒園アルバムの将来の夢はもうウルトラマンって書いているんですよ、「ウルトラマンになりたい」って。幼稚園のころはもう『ウルトラマン』のことしか考えてなかったといっていいぐらいで。
―― その頃、『ウルトラマン』ってテレビで放送していましたか?
タカハシ 当時はなかったですね、だからビデオで観て好きになったんです。特に『ウルトラマンA』(72~73年)を観て、凄く好きになって、南夕子――『ウルトラマンA』はシリーズで唯一男女で合体する作品なんですけど、もう女性のほうが、俺の初恋の人なんですよ。異性に最初にときめいたのが、その南夕子とメイ/プテラレンジャー(『恐竜戦隊ジュンレンジャー』、演:千葉麗子)。
―― その年齢でそれだけ古い作品を見たってことは、親御さんの英才教育だったりしたんですか?
タカハシ いや、うちの両親はそういうサブカルっぽいところは全然なくて。ただ、新作がTV放送されていないころでも、男の子はウルトラマンや戦隊ものを見るし、女の子はリカちゃん人形とかで遊ぶもの、みたいな文化があったんですよ。それでまぁ自然と観るようになったんです。
出口 俺も同世代だから、小さいころは『ウルトラマン』がなかったし、『ライダー』も2年ぐらいしかやっていなかった。『スーパー戦隊』はあったけれど、今みたいにいろいろな作品が放送されていたり、過去作も簡単に見られるような選択肢はなかった。
なのに、なんで俺は小さなころからウルトラマンが好きなんだろうと思って、ちょっと調べてみたことがあるんだけど、「てれびくん」(小学館)とか、ああいう幼年誌で『セブン』や『A』みたいな古いヒーローがよく掲載されていたんですよね。
タカハシ ああ、いたいた! いましたね。
出口 でしょ? テレビで放送されていなくても、ヒーローを紹介するページがあって、戦隊なんかは、当然だけど一年ごとに変わっていくんだけど、『ウルトラマン』はずっといるという(笑)。触れる機会が何だかんだで多かったんですよ。
タカハシ あと、やっぱり特別感がありました。何かよくわからないけど国宝級というか、子ども心に、これは長い間大事にされてきたものというムードを感じていましたよ、『ウルトラマン』や『ゴジラ』には。
出口 子どものほうが敏感に感じるのかもしれない。
タカハシ そうですね、意外と子どもはマセていますからね。
90年代、俺たちは飢えていた……!? オワリカラ・タカハシヒョウリ×モノブライト・出口博之『ウルトラマン』まみれの特撮対談!<前編>のページです。おたぽるは、特撮、その他、出口博之、円谷プロ、シン・ゴジラ、モノブライト、モノブライト出口博之の特撮自由帳、ウルトラマン・ザ・ロックス、オワリカラ、タカハシヒョウリの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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