最終話放送直前! アニメを作るのが得意なフレンズ、たつき監督に『けものフレンズ』の“すごーい!”ところを聞いてみた!!

■天然とねり込んだお芝居プランのハイブリッドが、「すごーい!」のパワーを産んでいた!?

―― 転がっていくといえば、キャラ同士の掛け合いも独特で可愛いし、楽しいです。『てさぐれ!部活もの』もそうでしたけど、この会話の“間”はたつき監督の独特のものだなぁと思ったんですが。

たつき 間は良し悪しがありつつですが(笑)、キャラ同士の掛け合いを考えて脚本を書くのは好きですし、こだわっている部分があって。キャラクターはおもしろい子が多いので、なるべくイキイキしたまま転がってほしい。ですから各キャラの語尾や、この子はここはタメ口であるといった設定には神経質かもしれませんが、こだわっていますね。

―― そのキャストさんたちとはどんなお話をされたんですか。サーバル役の尾崎由香さんをはじめ、比較的若いキャストさんが多い印象です。

たつき レギュラーは若い方が中心ですが、各話のゲストには中堅・ベテランの方が多くて。お力を借りて、うまく持ち上げていただけたと思います。主軸の方は、お芝居ももちろん、声がキャラにフィットしているかどうかを意識してキャスティングさせていただきました。その感覚が今よく出ているのかなぁと思います。

 加えてお芝居は、現場で音響監督さん(阿部信行)に結構丁寧に追いかけていただいているので、穴――キャリアが浅いゆえの欠けがあれば、しっかり追いかけていただいているので、いいところだけが残っているという手応えを感じてます。

1703_kemono04.jpg「みゃみゃみゃみゃみゃみゃ!」について質問するのを忘れてました…

―― 各レギュラーキャラを演じるキャストさんに、監督がどんな演出をお願いしたのか。全キャラお聞きしたいところですが、ここは絞って、サーバルちゃんを演じるにあたって、尾崎さんとはどんなお話をされたか、教えてください。

たつき やっぱり元気な子。だいたい今お客さんが挙げてくれるようなところが魅力ですよね、かばんちゃんと一緒にパークをまわっていきますが、そこを殺しすぎないようにと。

 あと、これはあまり言ったことないかもですが、素のときがサーバルっぽい子なんですよ、尾崎さんって。ところがお芝居に入ると上手く演じようとされるから少し遠ざかってしまう。でもそこから粘って芝居を練ると、次第にまたサーバルっぽくなっていくという。

ですから、ちょっと遠ざかったなというときは、地の方に戻すか、芝居をさらに練り込むというようなことをしていますね。

―― あちこちで取り上げられていますが、尾崎さんの「すごーい!」「たのしーい!」といったセリフたちはパワーがありますよね。

たつき ハイブリットが出るときがあって。

―― 黄金配分になるときがあると。

たつき はい。ガチ作りでも放りっぱなしでもダメで、程よくキメつつ、遊んでもらうっていう。「すごーい!」はキメ寄り、「たのしーい!」は遊び寄りかもしれません。アホなことを台本に落とすのが割と好きな方なので、台本通りやっていただいた時点で、結構生き生きしているはずなんです。

 台本どおりにしっかり作っても、100点を越えて120、30点がたまに出るキャラになってくれたと思いますが、それとは別でちょっと暴れてもらって、それがうまくキャラにフィットして上積みできそうなら後工程で吸収してしまいますね。

福原慶匡プロデューサー(以下、「福原」) それは、監督がある意味役者の自由にさせる「プレスコ」を、これまでの作品で経験してきたからかもしれませんね。本来は台本どおり演じるのが当然というところで、かなり幅を持てるチームではあるので、「ここまでは遊んでOK!」みたいな限度がわかっているんじゃないですかね。

 限度がわかんないと、バチバチに「絶対はみ出るな!」ってなるけど、はみ出ていいけど、はみ出すぎたら当然収まらないし。「はい、ここまでが安全エリア」っていうのがちゃんと掴んでいるというか、海水浴のブイのように明確に見えているというか。

けものフレンズ 第1巻

けものフレンズ 第1巻

12話はどうなってしまうのか。アニメで緊張するのは久しぶりです。

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