【アニメレビュー】伏線とコタツの魅力を強調しまくる『小林さんちのメイドラゴン』第11話「年末年始!(コミケネタありません)」

1703_meidora11.jpgTVアニメ『小林さんちのメイドラゴン』公式サイトより

 のんびりした年末年始をまったりと描いただけなのに、やっぱり面白かった『小林さんちのメイドラゴン』(作:クール教信者、双葉社/ABC朝日放送ほか)の第11話「年末年始!(コミケネタありません)」。

 大きなストーリーの展開しない日常ドラマでも、ここまで30分間のTVアニメを面白く見れるのだなぁと改めて感心してしまうような出来であったので、早速ご紹介。

 先週第11話ではクリスマスを迎えた小林さんちだったが、12話は年末の商店街からスタート。買い物に出かけた3人は福引きにチャレンジ――なお、一等は「温泉旅行」と記されており、「終盤にきて温泉サービス回かっ!」と一瞬期待してしまったが、引き当てたのは残念ながらコタツ。そして怒涛の“コタツあるある”エピソードが展開されていく。

 一旦入ってしまうと、もう抜け出せなくなっていくコタツの魅力に、小林さんも2人(頭?)のドラゴンも「極楽~~」と、すっかりはまってしまう。小林さんがトイレに行こうとコタツから一歩抜け出した瞬間に、「炊飯器のスイッチお願いします」「リモコンとって~」と用事を重ねられてしまったり、ゴミ箱にミカンの皮を捨てに行くことさえおっくうになったり……。

 ストーリーにもキャラにも動きがないし、エピソードもよくある“あるある”なのに、楽しく見れる。コタツとコタツの合間に入る滝谷とファフニールやエルマ、そしてトールがメイドらしくお節、年越しソバ、お餅など年始の料理を用意するというエピソードがいい感じに挿入され、テンポがいいからだろうし、3人の表情が丁寧に描かれているのが大きいのだろう。特にまったりとしすぎで、まるでたれぱんだのようなトールとカンナちゃんが最高に可愛らしい。

 年越しを間近に控え、初詣に出かけることになった小林さんち一行。ここでカンナちゃん、トールが晴れ着に着替えるのだが、これがまた可愛い。特に晴れ着と太い尻尾が、不思議によく似合うトールが可愛いのだが、小林さんが着付けできることにちょっと驚き。服装や外見をあまり気にしないタイプに見えるのだが、意外と育ちがいいのかしら……。

 その後、神社で待ち合わせしていた才川姉妹に加え、滝谷&ファフニール、エルマ、ルコアさんと翔太くんという、いつものメンバーと出くわした小林さんたち。年越しの瞬間を一緒に迎えたあとは、小林さんちでゆっくりと皆でお節をつまみ、初日の出を拝む――こんな正月らしい正月を、気の置けない友人・仲間と迎えることは、簡単そうに見えて実は大変に難しいことだと思う。温かい小林さんちの団らんが楽しくて、羨ましい……。

 残る冬休みもコタツでみかんを食べたり、駅伝を見たり、宿題の書初めにトライしてみたりとまったりと過ごした小林さんたち。一方で、年末年始にも帰省しない小林さんへ、彼女の母親から電話がかかってくる一幕も。家族の話題になると、急に物憂げな表情になるトール。やっぱりTVアニメ最終話は、家族がテーマになるエピソードになるんですね、わかります!

 今までゴミ箱にうまく入らなかったミカンの皮が、一発で入ったこと=落ちたことで“お年玉”という存在を思い出した小林さん。カンナちゃんとトールにお年玉を奮発する甲斐性を見せて、11話も綺麗にオチがついた――と見せかけて、ラストは夢にまでルコアさんの巨乳に脅かされる翔太くんで締めた『小林さんちのメイドラゴン』。翔太くんがオチ要員と定着しつつあって、何よりである。
(文・馬場ゆうすけ)

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