教師も生徒たちも悩み悩んで話し合う!『亜人ちゃんは語りたい』第11話「亜人ちゃんは支えたい」レビュー!

教師も生徒たちも悩み悩んで話し合う!『亜人ちゃんは語りたい』第11話「亜人ちゃんは支えたい」レビュー!の画像1TVアニメ『亜人ちゃんは語りたい』公式サイトより。

 例のごとく生物準備室に集まり駄弁る亜人生徒たち3名。生物教師・鉄男はうち2人、ヴァンパイアのひかり&雪女の雪に「夏を快適に過ごすための注意事項」を考案中だ、と伝える。2人は亜人の性質上、高温や直射日光が苦手なのだ。喜ぶひかりと雪。

 が、そんな状況を快く思わない人物がいた。教頭である。彼は廊下で鉄男を呼び止め、こう言い切る。
「頑張りすぎはいささか問題ですな」
「先生が自重すれば自ずと、亜人生徒たちの相談相手も分散するでしょう」
 ……要するに「お前が構いすぎるから、亜人生徒は他の教師や生徒と交流を深められずにいるのだ」と非難しているのだ。ショックを受ける鉄男。ひかりたちに「注意事項、考えてくれた?」と聞かれても、「まだ今度」と突き放してしまう。

 一方、教頭と鉄男のやり取りを聞いていた人間の生徒・佐竹とその友人は「本当にそうなのか?」と疑問を抱く。かつて雪に辛く当たっていた女子生徒2名(第3、4話参照)も交えて生徒たちは亜人について、亜人との関わり方について議論を重ねるのだった……。

 というわけで今回は「先生が悩む」「生徒が議論する」だけの30分。全編これ学級会か『鈴木先生』、あるいは『中学生日記』みたいなノリである。

 校庭の隅のテーブルを囲んだ人間生徒4名は、教頭の発言が一定の事実を踏まえていることを確認し、亜人について話し合う。自分たちは実際、亜人生徒に相談を持ちかけられたことがない。

 そもそも亜人と人間は同じなのか? 別モノと考えた方がいいのではないか? そんなデリケートな仮説が提示される。同じだと考えることは間違い、それこそ差別ではないか、と。
「同じだ、と妄信している相手に、亜人たちは相談したいと思うだろうか」と。

 自分たちは亜人について何も知らない、この学校にいなければ知ろうともしなかっただろう、と若干前向きに話が進んだところで、生徒たちは気付く。
 鉄男はこの辺りのことをきちんと考えている。考えた上で亜人生徒に接している。だからこそ彼女らは鉄男に心を開いているのだろう。教頭の発言は間違いだ。鉄男が頑張りすぎているのではなく――
 
 ここで一同は黙り込んでしまうが、話し合いの結論は明らかだ。亜人たちが鉄男以外とあまり交流しないのは、「自分たちが頑張らなさすぎだから」というわけだ。あまりの学級会テイスト、道徳の授業ノリに見ていて気恥ずかしくなってしまうが、彼ら人間生徒の議論の進め方はちゃんとしていて偉い。大人でもこんな理性的に話し合える人は少ないもんね。
     

亜人ちゃんは語りたい 1

亜人ちゃんは語りたい 1

悪いやつ、いやなやつが出てこないアニメ

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