【アニメレビュー】『このすば』2期フィナーレは声優も作画も気合の総力戦! シリアスと超作画とギャグが並び立つクライマックスに!!

 ここで本来は中立を守るはずのウィズが、ハンスが温泉の管理人を「食った」と聞きマジギレ! 巨大スライムという本性を現したハンスが毒を撒き散らし、源泉が毒されそうになったためアクア様は必死の浄化を開始(ここでアクア様のお尻が強調されたカットになったけどやっぱり“はいている”のか分からなかった)。それを見たアクシズ教団の暴徒たちもアクア様の支援に回ったが、エリス教徒のダクネスに対しては、ブレないひどい対応でこのシリアスな場面でもギャグを挟むことを忘れない姿勢がたまらない。

 そしてカズマたち御一行の全力戦闘が始まるのだが、作画の方も気合のみなぎるカットが連発! カズマが囮となってハンスに食われ(死亡)、めぐみんが爆裂魔法を撃ち、まるで主役になったようなウィズの氷の魔法、そしてこれまでまったく役に立たなかったアクア様の必殺技ゴッドブロー(ここの作画が超格好良かった!)でのフィニッシュの連携と、まるでファンタジー作品の王道戦闘のようで気持ちいい!!

 しかし、アクア様のゴッドブローの出力が足りないのか浄化しきれない。そこで、アクシズ教団の信者達が教義を唱和しだし、力を送り込む熱い展開……なのだが、この教義を小倉唯さんの声で「うまくいかないのは世間が悪い!」、藤田咲さんの声で「嫌なことからは逃げればいい、逃げることは悪くない、逃げるが勝ちという言葉があるのだから!!」、レギュラーの稲田徹さんの声で「迷った末に出した答えは、どちらを選んでも後悔するものどうせ後悔するなら楽ちんな方を選びなさい!」と、実にアクア様らしい、自分を甘やかす教義のオンパレードで、観てるこっちはアクシズ教団への入信を前向きに検討したくなってしまうほど。

 最後は「エリスの胸はパット入りぃ!!!!」との叫び声を力にシリアスと腹筋崩壊が並び立つなかツダケンさんも「いまいましい女神とは、まさかお前がぁー!」と、ラスボスらしい最期を迎えていた。

 そしてエピローグ。アクア様はアルカレンティアの温泉をすべてお湯に変えてしまったということで、街の人から怒られおなじみのアクセル街へ退散。聖なる力に当てられたウィズは消滅しかけ、最後の最後に“デュラハンの人”魔王軍幹部のベルディア(声:安元洋貴)からも「こっち来いよ!」と、三途の川の向こう側へ勧誘されまさに踏んだり蹴ったり。ゆんゆん(声:豊崎愛生)もやっとめぐみんにかまってもらうという、なんだかんだでキャラクター総出演となった。

 この回、エンドクレジットでは作画監督さんは5人、作画監督補佐さんは3人、原画さんは30人と、作画面でも総力戦だったことが見てとれるが、それに相応しいクオリティであった。総作画監督の菊田幸一さんに至ってはご自身のツイッター(@blackalpha_1)で「今回は演出チェック前に全カット修正した、渾身の話数だよ!」と言っているほどなので、相当に力が入っていたようだ。

 さて、第1期のときは最終回の最後に第2期制作決定の告知があって深夜にもかかわらず喝采をあげてしまったが、今回は三嶋くろね先生によるスチル絵と「みんな、応援ありがとう!スタッフ&キャスト一同」との表示。それに合わせて、カズマが「終えたちの本当の戦いはこれから……」と、“だ”を言わせずにカットして終幕。これはもしかしたら、打ち切りと言われる“おれたた”ENDをぶった切ったということと前向きに解釈して、いつか3期制作決定! というニュースが訪れることを期待したい。
(文/ティエリア88)

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