定番の「できちゃった」ネタをタラレバはどう料理したのか──ドラマ『東京タラレバ娘』第8話レビュー

定番の「できちゃった」ネタをタラレバはどう料理したのか──ドラマ『東京タラレバ娘』第8話レビューの画像1ドラマ『東京タラレバ娘』公式サイトより。

 妊娠は、ドラマの中でいわば「定番ネタ」だ。

 かつて『3年B組金八先生』(TBS系)の「十五歳の母」で、杉田かおるが妊娠した時代から、多くのドラマでこのテーマが取り上げられてきた。

 ありていの展開で言えば、妊娠が発覚すると、彼氏が冷たくなるとか、彼の両親が中絶を勧めるとか、あまり幸せでは無い方に話が行きがちだ。

『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)第8話では、香(榮倉奈々)の妊娠が大きなテーマだった。一体、今回のドラマでは、妊娠をどのようなファクターとして取り扱っただろうか。

 勢いで早坂(鈴木亮平)とキスしてしまった倫子(吉高由里子)。もしかしてこのままプロポーズされるのでは? と淡い期待を抱きながら再会するが、早坂からはお詫びの言葉を言われ、拍子抜けする。

 そんな時、香は、倫子と小雪(大島優子)に「妊娠したかもしれない」と告げる。

 香が妊娠しているかもしれないと知ったリョウ(平岡祐太)は、彼女を抱きしめ、「責任は取る」と言ってくれる。

 その言葉に、「自分を大切にしてくれている」と感じ、色めき立つ香。しかし、妊娠は間違いだと分かり、リョウからも「安心した」と、予想外のことを言われる。迷いを感じた香が出した結論は──。

 今回、出演シーンは少なかったが、KEY(坂口健太郎)の言動が重要であったと思う。

 倫子と早坂が、お互い好き合っていることを知ると、いつものように「あんたら見てるとイライラする」と吐き捨てる。

 しかし、これまでの言葉とは違い、どこか嫉妬の感情が混じっているように感じる。

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