【アニメレビュー】神楽マミーの声はくぎゅ！　『銀魂』深夜枠に相応しい（？）、星海坊主のラブストーリーが純愛すぎ…

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――夕方枠でも大暴れだったアニメ『銀魂』（テレビ東京系）が深夜枠に初進出！　本稿では、そんな“お騒がせアニメ”『銀魂』をレビューしていきます。

■『銀魂』第4期
第324話「徨安のヌシ」

アニメ『銀魂』公式サイトより。

　早いもので「洛陽決戦篇」も8話目。前回ついに神楽一家が集結したのですが、それに倣ってか、番組紹介には「是非とも、ご家族そろってお楽しみください（←だったら深夜でやるな）」という一文が。深夜でやるなって、セルフツッコミしてる……！

　今回は、「深夜枠に相応しく（？）男と女の出会いの物語」（提供画面のコメントより）。やっと来ました、神楽のパピーとマミーの馴れ初め話！　星海坊主もとい神晃と、初登場の江華の出会いが描かれます。

　と言うか、快援隊の陸奥と星海坊主って旧知の仲だったんですね。とりあえずロリ陸奥かわいい。陸奥によれば、星海坊主が“宇宙最強”と謳われるのは、夜兎族の母星・徨安を化け物から奪還したから。徨安はかつての戦いで滅亡し、大地からはアルタナ（エネルギー的なもの）が噴出。星海坊主はアルタナを喰らう徨安のヌシ・オロチから星を解放したことで、夜兎族の英雄となったとのことです。

　でも、星海坊主によれば友人との飲み比べに負け、人っ子ひとりいない故郷に女ナンパするために徨安に行ったのだとか。というか、ロリ陸奥に「おっ立った」って言うなハゲ！　「奴を見た時」に“死”を感じ、本能が「さっさと子どもを作れ」って言ったことからおっ立ったそうだけど……。つまり星海坊主はビビったのですが、その“奴”はオロチではなく、江華。神楽のマミーとなる女性です。

　ここの星海坊主の語り、回想（陸奥との語り）と現代（虚とのバトル）のシーンがクロスしていて、演出としてかっこいい。オチを先に言ってしまうと、江華は虚と同じくアルタナの影響を受けているのですが、「お前あいつと同じアルタナの……」と言う星海坊主に「誰の話ですか？」と、過去と陸奥と現代の虚が同時に返すシーンも良い！　アニメだからこそできる演出だなと。

　そうして突入した星海坊主（神晃）と江華の出会いの話。江華はかなりの美人さん。死の星に立つ彼女の姿を見て、星海坊主のアレも立つほど！　そして、声は神楽と同じ釘宮理恵さん。今回は色っぽいお姉さんの声です。オロチを鎮める江華の強さを見て、彼女こそがこの星のヌシと感じる星海坊主でしたが、「よかったら、こんなオロチより俺とオマタノオロチを退治しに行きませんか？」って赤面しながらナンパ！　オマタノオロチってド下ネタじゃねーか！　つまるところ、星海坊主は江華に一目惚れしたよう。

　その後、星海坊主は己の“オロチ”を鎮めるため、必死に江華を口説き続けたり、徨安から出たことがない江華にほかの星の話をしてみたり、「一緒に地球に行ってみないか？」って提案したり、「俺の……あ、相棒にならねえか？」って告白しそこねたり（笑）……って、本当にただの純愛ラブストーリーじゃないすか……ありがとう……。

「この徨安と死ぬ」運命にある江華は一人で生きていくため、突如姿を消してしまうのですが、彼女を探し当てた星海坊主は江華と運命と共にすることを誓い、「俺と死ね」と告白します。生きろではなく「死ね」と言うの、良いですね～。この状況で「生きろ」だと無責任な感じがするんですが、「俺と死ね」という言葉は星海坊主の覚悟、そして愛を感じる。

　徨安を離れ、家族となった2人。伝説では、徨安のヌシ（オロチ）から夜兎の故郷を解放したと言われていますが、徨安のヌシ（江華）を口説いて連れ去ったというのが本当の話。その後、2人は神威と神楽を授かり、つかの間の幸せな時間を過ごします。一家のシーンは本当に微笑ましい。星海坊主と神威が生まれたばかりの神楽をうれしそうに見つめていたり……！

　家族と過ごしたひとときを「最強の伝説を築くことなんかより、ありふれた幸せを築くことがどれだけ尊いことか」と語る過去の星海坊主。しかし、現代では神威が星海坊主こそが母を殺した張本人と神楽に告げます――。って、とても良いところで終わった今回。次回はその真相が明らかになりそうな予感。というか、主人公の出番まったくなかったですね！
（文・月島カゴメ）