もはや最強の地下アイドル!? チケットはソールドアウト! 【姫乃たま】ワンマンライブレポート

もはや最強の地下アイドル!? 【姫乃たま】ワンマンライブレポートの画像1渋谷WWWでワンマンライブ『アイドルになりたい』を開催した姫乃たま。

「いい日にしたい」

 姫乃たまは今回のワンマンライブにあたって、Twitter(@Himeeeno)でそうツイートしていた。

「成功させたい」でも「全力でやりたい」でもない、いかにも彼女らしい、いい具合に力の抜けた意気込みだった。

 2月7日火曜日、渋谷WWWで、姫乃たまワンマンライブ『アイドルになりたい』が開催された。

 今回のライブは、彼女のこれまでのアイドル活動の集大成ともいえるもので、事前にはチケットを手売りして回る「ドサ回りツアー」を開催。プレイガイドでの前売りも完売するなど、ファンの間で期待が高まっていた。

 迎えた当日、会場の入口で、本人からのメッセージを受け取る。

「こんばんは、姫乃たまです。渋谷の地下へようこそ。」

 そう書かれた紙には、自分が活動を続けている思い、今日来てくれたファンへの感謝の言葉がなどが綴られ、香水が一滴つけられていた。

「このあたりの女性らしさが姫乃さんの魅力なんだよな」と思いながら、ホールへ向かい、開演を待つ。

 定刻を過ぎたところで、スクリーンに映像が流れる。白黒の洋画でのキスシーンを集めたものだ。

チケットはソールドアウト! もはや最強の地下アイドル!? 【姫乃たま】ワンマンライブレポートの画像2

 映像に目を奪われているうち、バンドメンバーが登場。まずは彼女がボーカルを務めるユニット「僕とジョルジュ」から。

 オープニングは、2015年に発売されたアルバム「僕とジョルジュ」から「恋のすゝめ」。

 会場が、一気に熱を帯び、僕とジョルジュの世界観に包まれていく。

 続いては、この日発売になったアルバム「僕とジョルジュ2」から「悲しくていいね」。

 3曲目、「巨大な遊園地」を終えたところでゲスト登場。

 なんと、姫乃たまさんのおばあちゃん!

 慣れないながらも、キーボードの前に座り、演奏に参加した。

 微笑ましい演出に感心させられながら、ライブは続き、1971年の映画『ゴジラ対ヘドラ』の主題歌「かえせ! 太陽を」を歌って、僕とジョルジュは終了。

 一旦幕が閉まり、「ドサ回りツアー」の映像が流される。

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 いよいよソロのパート。幕が開き、白いドレス姿の姫乃さんが登場。

 1曲目は、最新アルバム「First Order」のオープニング曲「来来ラブソング」。

 続いて「WWWの治安を悪くしてやるぜー!」と叫びながらも、実に平和なダンスナンバー「ねえ、王子」。おなじみのペンギンダンスも披露する。

「マジで簡単なコネクション」「DSK019」とアップテンポな曲が続く。いつものライブではあまり見られない照明の動きもあり迫力を感じる。

 ここでMC。先ほどのおばあちゃんのゲストについて、「一番交渉が難航したゲストでした。リハは拒否だし、19時入りだし」と笑いを誘う。

 そして、僕とジョルジュのレコーディング時期に不幸なことが相次いたことで、「僕とジョルジュは呪われています」と語り次の曲へ。

 客席との掛け合いも楽しい、町あかりによる楽曲「たまちゃん! ハーイ」。

 今回はバックに流れる映像も凝っている。

「おかえりのうた」では、街の風景が映し出され、曲の雰囲気とも相まって、切ない気持ちが溢れてくる。

「静かに静かに」の時は、星空のようなイメージ映像が流れ、彼女がまるでその中に佇むひとりの少女のように浮かび上がった。

 また、「愛はさかあがり」は、映し出された背景と戯れるように歌ったのが印象的だった。

 続く「言いたいことがあるんだよ」を歌ってMC。

 今日の夜、ラジオの占い番組に出ることに触れ、「会場の人は、占いとか興味ないだろう」と話す。

「水素水とかも苦手でしょ(笑)」

 続いての「そういうこと」が終わって、一旦ステージ袖へ。ここでは、藤井洋平が登場し、ギターソロ。

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 やがて、赤いドレスに着替えた姫乃が登場。藤井作曲の「人間関係」を歌う。再び町あかりの「おんぶにダッコちゃん」を歌って、MC。

「いきなり!ステーキ」が安くて驚いたこと。そのうち「土間土間」とかもタダになるんじゃないか。そして、寿命が600年ぐらいになるのではないか、とのトンデモ予想。

 続いての「さよならのワルツ」は、スポットライトを浴びて、まるで昭和の歌姫のような姿で歌い上げた。

 そして、本編ラストの「くれあいの花」。大きなステージで、いつになく大きなフリで歌う姿が印象的だ。

 アンコールでは、STX、JOHN☆MANJIRO-metal、msysが登場して、皆で演奏……というところでサプライズ。

 ステージ上にテーブルとイス、そしてステーキとワインが運び込まれ、姫乃が後ろのスクリーンを見るように座る。

 すると、関係者たちが作ったMV「ねえ、王子」ならぬ「ねえ、たまちゃん」が流れる。

 予想外の展開に驚きながらも、喜ぶ姫乃。最後は、客席にハート型の風船が降る中で、彼女が゚*☆姫乃☆*゚名義で最初にリリースした曲「三両列車でにゃんだりあ」を歌う。バックには当時の映像も流されれおり、その頃からのファンは嬉しかったのではないだろうか。

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 最後は、「たまちゃん! ハーイ」を歌って終了。計20曲位上に及ぶ見ごたえのあるライブだった。

 あらためて、今回のライブタイトル『アイドルになりたい』だが、彼女は自ら「地下アイドル」と名乗っている。つまり、意味としては「地下」の取れたアイドルになりたい、ということなのかもしれない。

 でも、アイドルというのは、「なりたい」と思って努力している姿、それこそが何よりのアイドルだと私は思う。その意味でも、彼女は最強の地下アイドルと言えるのではないだろうか。

 アンコールの時、「またワンマンライブをやりたいという気持ちになった」と話していたが、ファンとしても、また参加したいと思うようないいライブだったと思う。

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 あらためて、姫乃さん! 本当にいい日になりましたね!
(文=プレヤード)

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