一夜を共にした男女は「どうも」と言って再会した──ドラマ『東京タラレバ娘』第3話レビュー

 そして、ドラマの一つのテーマであり、倫子がよく口にする「女として終わっている」という言葉。

「終わってる」とはどういうことだろう。

 20代のうちに結婚して、子どもを育てて……という人生設計が叶わなかった。せめて仕事でひと花咲かせていればというのもうまくいっていない。

 そこで「終わった」というのは、気持ちはわかる。だが、KEYは倫子に対し、「終わってないじゃん」と励まし続ける。

 今回のストーリーで、KEYはかつての恋人を亡くしているらしいということが明らかになる。彼にしてみれば、健康でまだまだ可能性のある女性が、簡単に「自分は終わっている」などということが許せないのかもしれない。

 よく言われる言葉ではあるが、夢は諸刃の剣なのである。夢を見て、それに向かっていっているときは強力な武器になるが、それが叶わなかったり、見失ったとき、傷つくのは自分自身だ。

 もうひとつ、ドラマで出てきた言葉「愛」。

 自分が求めているものが愛だと気づき「私たちが求めている『愛』は、どこにあるんだろう」と倫子はつぶやく。

 KEYに抱かれていたとき、一瞬ではあれ愛を感じ、そして幸せだったという倫子。

 幸せとは、自分が認められ、誰かに受け入れられたときに感じるものなのではないだろうか。

 それは男女の関係に限らない。仕事で認められることも、友達としてなんでも話し合えることも、“愛”であり“幸せ”なのだ。

「愛」や「夢」を求めながら、さまよい歩く女性たちの姿、それがこのドラマの骨格であるように思う。

 それにしても、今週明らかになったKEYの本名。「鍵谷」だから「KEY」とはなかなか衝撃的。宍戸錠の息子が宍戸開と知ったとき以来の衝撃だ(しかもちょっと“鍵”でつながってるし)。

 来週はどんなしかけを見せてくれるのか、楽しみに待つことにしよう。
(文=プレヤード)

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