最終回は笑って幸せな“オールスター”総出演！　キュアホイップとのバトンタッチも！【まほプリ（ほぼ）全話レビュー】

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東映アニメーション『魔法つかいプリキュア！』公式サイトより

『魔法つかいプリキュア！』（以下『まほプリ』／テレビ朝日系）をオタク目線で毎週追っかけてお伝えしてきた、【まほプリ（ほぼ）全話レビュー】。1月29日放送の最終回（第50話）「キュアップ・ラパパ！　未来もいい日になあれ！！」は、感動で涙腺崩壊させられた49話とは打って変わって、これまでの出演者がデウスマストの眷属以外がほぼ総出演、“オールスター”でカオスで、楽しい後日談となった。

　デウスマストとのファイナルバトルで、全員バラバラになったものの、女子大生になったみらい（声：高橋李依）の願いと頑張りが通じたのか、リコ（声：堀江由衣）、ことは（声：早見沙織）、モフルン（声：齋藤彩夏）と感動の再会を果たした前話ラストの続きから50話はスタート。

　魔法学校の先生になったというリコは、自分が立派な魔法使いになるという目標に明確な答えを出して一足早く社会人になり、ことははすごーく遠い世界で魔法界とナシマホウ界のために祈るという壮大過ぎる仕事を始めていたりと、彼女たちの未来をちゃんと描き切っており、思わずうなってしまう。

　成長したみらいとリコは背も伸びていたが、ことはが「思い出を力に変えて」と、中学2年生の体型に戻して魔法服を着せるという究極魔法をサクッと使い、見慣れた中学2年生の姿に。最終回だからってもうなんでもありか、という気もするのだが、この中学2年生時の姿への“変身”シーンはまるでバンクカットのような美麗さで、3人+モフルンがプリキュアに変身したときのように名乗ったりと、スタッフさんたちの気合と、最後の最後までノリノリじゃんと感じられる、観ているこっちまでもが楽しくなってしまう1シーンに。

　みらいたちが、いちごメロンパンで再会をお祝いしていたところ、謎のキャラがそのいちごメロンパンを強奪。謎キャラを追って、謎ワープホールに飛び込んだみらいたちは魔法界へ。『映画 プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法!』に登場したソルシエールも魔法学校の食堂にいるというカットも何気なく差し込まれつつ、自分の教え子たちに中学2年生の体型を見られ、「教師としての威厳が……」とリコが恥ずかしがる、というシーンのほっちゃんの演技は実に絶妙で可愛らしかった。

　魔法学校の校長室に向かったみらいたちの前に、魔法服になったドクロクシーの元幹部・バッティ（声：遊佐浩二）が。リコも「バッティくん」と呼んだりと、違和感とともに笑いしか起こらなかったが、謎のキャラは甘党だったというドクロクシーの虫歯から生まれた英語で“おいしい”を指すyummy（ヤミー）であり、スイーツを求めて動き回っているという。

　ヤミーを追う途中でカメ状態の元幹部のガメッツさん（声：中田譲治）と出会い、華麗にスルー（譲治さんのおふざけ演技が最高！）というシーンを挟みつつ、みらいたちはナシマホウ界で、とあるパティシエ少女に出会ってスイーツを振る舞われる……って、次週から放送開始の『キラキラ☆プリキュアアラモード』の主人公・宇佐美いちか／キュアホイップ（声：美山加恋）がフライングでお披露目！　長い『プリキュア』シリーズでも、こういう登場は珍しいと思う。

　ヤミーを追い詰め、久々というプリキュアに変身した3人。しかも、いちかが変身したキュアホイップが足止めするというプリキュア同士の連携も。とはいえ最終回だけあって殺伐とした展開にはならず、ヤミーを必殺技で倒すのではなく、虫歯を治療してあげ、みんなが笑顔になるほのぼのとしたオチに。

　そしてラストシーン。第1部でのOP曲がかかるなか、ことはが“世界の変革”を掲げて魔法の水晶・キャシー（声：新井里美）を驚かせたり、リコが「魔法学校の校長になるわ！」と宣言し、校長を焦らせたりと、これでもかと内容と愛を詰め込み込みまくる怒涛の展開に。最後はみらい、リコ、ことはで「きょうもいい日になあれ！」と、魔法をかけて笑顔でお別れ――ハチャメチャな展開だったけど、幸せな気持ちであふれる最終回であった。1年間ありがとう、そしてさらば『魔法つかいプリキュア！』！　もうすぐ劇場版で会えるだろうけど！
　（文／ティエリア88）