■ビデオゲームは1日1時間40分まで
調査では、イギリスの政府機関である学童データベース(Department for Education National Pupil Database)の15歳の生徒12万1,515人のデータを分析して、デジタル機器の使用状況と精神的健康の調査を行なった。デジタル機器にはテレビ、パソコン、スマホ、ゲーム機が含まれる。
そしてどの程度までであれば、精神面での健康を害さずにこれらのデジタル機器を使用できるのかについての具体的な指標を算出している。平日の使用許容時間は以下の通りだ。
・ビデオゲーム:1時間40分
・スマートフォン:1時間57分
・テレビ、ビデオ鑑賞:3時間41分
・パソコン:4時間17分
もちろん、どれか1つだけにした場合の最大の許容時間だが、例えばビデオゲームを1時間に留めておけば、30分程度スマホを使っても問題ないということになるだろう。ともあれ、これまでの研究とくらべて大幅に許容される時間が伸びていることに、逆に驚きを禁じ得ないかもしれない。スマホ使用は2時間近く、パソコンは4時間強までOKとされているのだ。
研究チームによれば、この時間はスイートスポット(sweet spots)と呼ばれる上限の時間で、これを少しでも超えれば、ゆるやかではあるものの精神面の健康に悪影響を及ぼしはじめるということだ。また、これらの上限時間は授業がない土日にはさらに伸ばしても大丈夫であるという。
そしてむしろこの上限時間内までであれば、デジタル機器の使用は学童期の青少年の知育の発達に寄与するものになることも指摘されている。そもそも、青少年の健全な発育を考える上で、デジタル機器の使用はその3分の1を占める要素でしかなく、睡眠と食事についてももっと配慮が必要であることも主張されている。
我が子や教え子が毎日あまりにも長時間、ゲームやSNSに費やしているのだとすれば問題にはなってくるが、適度な時間内であればまったく問題ないということになり、あまり目くじらを立てる必要はなくなりそうだ。
(文/仲田しんじ)
【参考】
・Psychological Science
http://www.psychologicalscience.org/news/releases/teens-unlikely-to-be-harmed-by-moderate-digital-screen-use.html#.WIB7_VOLTcv
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