よく「幸せと不幸は同じだけある」というようなことを言うけど、“恥ずかしさ”とか“みじめさ”なんかも、誰にでも平等にあるのかもしれない。
恥ずかしい思いをして、無様だけども戦って、戦って戦って、それに負けて笑われて、それでも、そんな思いを繰り返してでも前に向かっていった人だけがたどり着ける幸せがあるのかもしれない。
そう、大事なのは結果じゃない。まずは一歩踏み出して、バッターボックスに立つ勇気なのだ。
ドラマの中で、“幸せな結婚”が目標として示されているけど、結婚を目標にするのは間違っていないと思う。
生き方の多様性なんて言うけど、異性と出会って結婚して子どもを作ってというのは、人間のあり方として至極まっとうなことだ。
そして、普通に恋愛して結婚している人には理解しがたいかもしれないが、男女が出会って惹かれ合い、結婚し、子どもをもうけてというのはとても難しいことなのだ。
とはいえ、ドラマ自体はそんなに考えながら見る必要はない。
漫画(作:東村アキコ/講談社)が原作なだけあって、コミカルなシーンもたくさんある。倫子にだけ見えるレバとタラのお説教という設定はよくできているし、ショックを受けた時に矢が飛んできたり、吹雪に見舞われたりという視覚効果も、ベタではあるが、ついつい笑ってしまう。
同じような境遇の女性は、「あるある」と同意しながら見るのかもしれないし、すでに結婚している女性は、いくばくかの優越感を感じながら見るかもしれない。
そして、私のような男性は、「女同士の友情がどこまで続くのか」とか「女の人はどんなことを考えているのか」というようなことを興味深く見ることができた。
どんな人でも共通して言えるのは、平等に歳を重ねていく中で、いつ人生と向き合い、バッターボックスに立つかということだろう。
3年後、東京にオリンピックが来る。
その時、私たちは、どんな世界を見ているのだろう。それまでに、何度バッターボックスに立つことができるだろう。
(文=プレヤード)
思い通りにいかない人生をどう生きる? ドラマ『東京タラレバ娘』第1話レビューのページです。おたぽるは、芸能、アイドル&声優、大島優子、講談社、日本テレビ、東村アキコ、鈴木亮平、吉高由里子、榮倉奈々、坂口健太郎、東京タラレバ娘、プレヤードの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
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