ついに放送が始まってしまった、池波正太郎の名作小説『鬼平犯科帳』(文藝春秋)を原作とした時代劇アニメ『鬼平』(テレビ東京系ほか)。
アニメ化とともに発表された、月代も剃っていない総髪、高身長痩せ型の現代風イケメンに描かれた主人公・長谷川平蔵のビジュアルが、原作小説や過去、さまざまな形で映像化されてきた作品のファンたちから、一部反発を買っていたりもしただけに(記事参照)、ドキドキしながら1話目を見てみた。
「血頭の丹兵衛」率いる盗賊たちが非道な手口で盗みを繰り返していた。別件で捕らえていた囚人・粂八から「それは偽者だ。捕まえるのに協力させてほしい」と請われた平蔵は、太っ腹に申し出を受ける。島田宿(東海道沿い、現・静岡県島田市)に丹兵衛たちが潜伏しているとの情報をもとに粂八が島田へ潜入すると、そこには――といったストーリーが、1話目では展開された。
良かったところを挙げていくと、なんと言っても殺陣シーン。かなりヌルヌル動くし迫力あるし、刀と刀がぶつかる音も硬質で格好いい。何より俯瞰のアングルもあったりするカメラワークもアニメならではだと思うし、ド深夜の放送時間だけあって、ちゃんと血も飛び交う。ここばかりは実写時代劇ドラマを上回っていたと断言してもよいと思う。
深夜の放送枠といえば、冒頭の拷問シーンをきっちり描いていたのも好印象。『鬼平犯科帳』では、結構男女の痴情のもつれから事件につながるパターンも多いので、色っぽいシーンからも逃げずに描いて欲しいものだ。期待しています!
また、OPEDから、気合を感じられたのもうれしいところ。OP曲「鬼平~江戸を走る~」の作曲・編曲、ED主題歌「そして・・生きなさい」の作曲・ストリングスアレンジ(歌唱:由紀さおり)、そして作中の音楽を務めたのは田中公平。数々のアニメ・映画・ドラマで活躍してきたベテランだけに、物語を引き締めてくれていた。
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