リアル“ベンジャミン・バトン”の登場か!? 10年後に実現するかもしれない“若返り”治療最前線!

■“健康寿命”を限界までひき伸ばす

 医療の大変革ばかりではない。今回の研究は“老化”に対する認識を新たにする可能性を秘めているという。いったいどういうことなのか?

 研究チームによれば、老化は単純に身体の経年劣化や消耗が原因なのではなく、あらかじめ遺伝子に組み込まれたプログラムである可能性が高いというのだ。であるとすれば“老化プログラム”を遺伝子レベルで改変することで、老化をスローダウンさせたり、逆に若返らせることが可能になる。

 とはいっても、この研究は不老不死を目指すものではないということだ。決して『ベンジャミン・バトン』を実現することではなく、不相応な老化を防止して身体を再活性化して“健康寿命”をできるだけ伸ばすことを目指しているという。

 この遺伝子治療技術を人間に応用することになった際、具体的にどのような処方になるのか気になるところだが、例えばクリーム状の薬剤を皮膚に塗布したり、身体の各所に薬剤を注射したりすることで“若返り”を図るということだ。人間への適用が可能となった場合、まず最初の対象となるのは、先天的遺伝子異常を原因とする早老症であるプロジェリア(ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群)の人々である。きわめて寿命が短い難病であるプロジェリアの人々の老化を遅らせ、さらに歳相応に若返らせることが期待されているのだ。

 今日直面している日本の超高齢化社会は、一説では「超・超高齢化」に突入しているともいわれている。そこで求められているのが、いつまでも現役で活躍し続けられる長い“健康寿命”だ。個人の充実のためにも社会のニーズのためにも、この技術の実現の目途が立つという10年後が待ち遠しいと言えるだろう。
(文/仲田しんじ)

【参考】
・The Guardian
https://www.theguardian.com/science/2016/dec/15/ageing-process-may-be-reversible-scientists-claim

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