リアル“ベンジャミン・バトン”の登場か!? 10年後に実現するかもしれない“若返り”治療最前線!

 皺、白髪、物忘れ……。加齢による老化現象は一方通行で進む、避けられない出来事である。しかし、時には進行を止めて“巻き戻せる”ものであるという研究が先頃発表された。つまり“若返る”ことができるのだ。

1701_wakagaeri_.jpg「The Guardian」の記事より。

■6週間の遺伝子治療実験でマウスが“若返る”

 2008年(日本公開は2009年)の映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』では、老齢した状態で生まれ、年を取るごとに若返る症状を持った男の人生を描いた“数奇な”ストーリーが綴られる。

 面白いことに、同作品を“実話”に基づいたストーリーであると思った人がけっこういたようで、事実無根のフィクションであることを知ると、むしろ驚く人も少なくないということだ。だがそう思い込む人が多かったということは、ある時期に“若返る”人がいてもそう不思議なことではないという考えがあるからではないだろうか。

 そして驚くべきことに先頃、“若返る”こと実証した研究が発表されている。遺伝子治療をさぐる実験において、マウスが実際に若返ったのである。

 米・カリフォルニア州サンディエゴにある研究機関、ソーク研究所の研究チームが先日、生物学系学術誌「Cell」で発表した研究によれば、マウスを使った6週間の遺伝子治療実験において、実験前のマウスに比べて実験終了後の個体は見た目が明らかに若返り、背骨がまっすぐに伸び、循環器系の機能が向上したということだ。また、外傷を負った際の傷の治りが早くなり、寿命が約30%延びたという。

「我々の研究は、老化は決して一方通行ではないことを示唆するものです。念入りに調整してみると、加齢は“逆回し”にできるのです」と研究を主導するフアン・カルロス・イズピスア・ベルモンテ氏は英紙「The Guardian」で語る。

 この遺伝子治療の手法がすぐにでも人間へ適用されるわけではないのだが、研究チームによれば今後10年ほどでその目途が立ってくるということだ。その暁には、これまで疾病を治療することで発達してきた医療が大きく変ってくるという。つまり治療するのではなく、若返らせて前の状態に戻すことで疾病を解消するのである。また、この技術をiPS細胞(人工多能性幹細胞)に応用することで自分の身体の各部位、各臓器の“新品パーツ”を作って交換することもできるようになるという。まさに医療の大転換が起きるのだ。

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