「深夜アニメの小学生のちんこ描写は社会通念を外れてる」… 「本気ですか？」とツッコミ続出の2016年BPO“ご意見”10月～12月編

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『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』公式サイトより。

　ラジオやテレビなどの放送に対する意見や苦情、放送倫理に関する問題を第三者の立場で対応する機関「放送倫理・番組向上機構（BPO）」（以下、BPO）。毎日のように番組が放送されているとBPOには様々な意見が届く。中には「それ本気でいってんのか!?」と思わずツッコみたくなるものや、「おっしゃる通り！」と思わず拍手を送りたくなってしまうものも。今回は2016年10月から12月にかけてBPOに寄せられた意見の中でも、特にオタクやファンの心にひっかかったと思われるものを上げていきたい。

「年末恒例の歌番組は、人気アイドルグループのメンバーそれぞれが掲げた『夢』に1カ月間投票を募り、その『夢』の順位を生放送で発表するとのこと。人の夢を他人の投票で順位をつけること自体がおかしな話だが、メンバーの気持ちを思うとかわいそうになる。記者会見のときに初めて企画を知らされ『残酷すぎませんか？ 大晦日まで争わないといけないなんて』とコメントしていたが、まさにそのとおりだと思う。メンバーは12～25歳の女の子で構成され、未成年も多い。このような企画には到底賛成できない」

　これはAKB48グループが国内全メンバー300人以上の中から『第67回 NHK紅白歌合戦』（NHK総合）のステージに立てる48人を選ぶため、それぞれが“今年かなえた夢”を発表、ファンが出演にふさわしいと思うメンバーに投票し、獲得票数によって出演者が選ばれるという企画を指しているようだ。

　意見提供者は夢に順位付けされること、大晦日に結果が発表されることが納得いかなかったようだが、これに対してネット上では「競争してこそAKBじゃねぇか」「紅白出場という大舞台をかけてんだから、メンバーはこの程度のこと屁でもないだろ」といった声が。ただ一方では「選挙ってメンバーにとっちゃものすごいストレスらしい。この人の言う通り年末くらい休ませるべき」「紅白の大舞台で落選するなんて地獄、全面同意する」と同調する意見も。AKBオタの中でもスタンスはそれぞれのようだ。

「アイドルチームとお笑いタレントチームが体を使ったゲームで対決する番組で、負けたチームが勝ったチームに土下座していた。勝負事で負けた方が土下座するという概念を子どもたちに植え付けないでほしい」

　どうやらこれは11月に放送された『櫻井翔のジャニーズ軍VS有吉弘行の芸人軍 究極バトル“ゼウス”』（TBS系）についての意見のようだ。番組では、ゲームで櫻井率いるジャニーズ軍が勝利をおさめ、有吉率いる芸人軍が、電気が流れる台の上で土下座をした。BPOに寄せられた意見についてネット上では「芸人としては土下座が美味しいんだよ、仕事を奪わないでやってくれよ」「土下座じゃなくてもどうせゴムパッチンとかハリセンとか何かしらの罰ゲームするだろ、土下座程度で済むのはまだいいと思わな」「ビリビリは子供には真似できんだろうし土下座は痛くないぶん、子供が真似しても安全だと思うんだが」といった声が上がるなど、あまり賛同の声は聞かれない。過激な罰ゲームがしばしば行われているバラエティの中で、土下座ですむならまだマシと思ってもいいのかもしれない（？）。

「深夜のアニメ番組で、小学校高学年くらいの男児キャラクターの性器を何度も描いていた。乳児や幼児ならともかく、社会通念から外れているのではないか」

　こちらは、おそらくテレビアニメ『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』（TOKYO MX ほか/以下、『ジョジョ』）の34話についての意見と思われる。小学生の川尻早人が風呂に入っているところで殺人鬼で父に成りすましている吉良吉影が現れるシーンなのだが、たしかに少しも陰部を隠すことなく堂々と描かれている。意見提供者は“乳児や幼児なら”と言っていることから、小学生の早人の陰部であったことに引っかかった模様。

　陰部丸出しではあるが、ストーリー的には非常にシリアスでサスペンスフルなシーンであったため、「おいおい小学生の○○○がダメって過剰に反応しすぎだろ！」「毛が生えてなけりゃOKだろ。こやつのいう社会通念ってどこの社会のものだよ」と反対意見が続出。さらに「いや、ジョジョ見てたら○○○より他に社会通念から外れてるとこあるだろ……」と至極まっとうな指摘も。意見提供者からすると人を殺す吉良吉影よりも陰部が気になってしょうがなかったようだが、『ジョジョ』を見る際はそこのところをいま一度冷静に考えていただきたいものだ。