『たまつぶし』(三乳亭しん太) 通報必至のヤバ過ぎる長編! 作者の同級生、みんな逃げて! 

 最初に記しておくが、この作者は危険である。あとがきを読んで、そのヤバさに愕然とした。

 三乳亭しん太『たまつぶし』(メディアックス)は、読む人を選びまくるマジキチテイストなエロマンガである。

 まず簡単に概要を説明すると、本作は、ふたなりのヒロインの梨砂が、とことん凌辱される日々を送りながら成長していくストーリーである。物語はJS時代から始まって、成長と共にクラスメイトや教師による凌辱も激しくなっていくというものだ。

 で、その凌辱のすさまじさはひとまず置いておいて、このヒロインの造形に至る作者の情念が恐ろしすぎることに触れておかなくてはならない。

 あとがきで、作者は、ひどい目に遭わされるヒロインのモデルは「中学の同級生」だと言い切る。「クラスで一番可愛い女の子」「バスケ部に所属するハツラツとした人」だったと、作者は多くの文字を使って、賞讃する。

 ま、まだそれくらいならよかったのだが、作者は「仲の良かった同級生が、彼女と結婚しています」とまで言い出すのだ。

 それに続けて、さらにこんな文章が!

「その彼女と結婚した友達は、別に顔がずば抜けてカッコイイわけでも金を持っているわけでもなかかったのに、むしろ、豆みたいな頭の形で、顔がヘコんでた気がするんだけれど、なんで可愛い娘と付き合えたんだろーなー……、うらやましーなー……」

 いや、このヤバさが伝わるだろうか。この作者、現在進行形で怨念を募らせまくっているではないか。きっと地元に戻ったり、同窓会とかに顔を出すたびに、沸々とわき上がる怨念は止まらない。あわや犯罪に走ってしまいそうな自分を、エロマンガを描くことで押し止めているのかもしれない。

 この作品の中で、凌辱という言葉では、生やさしすぎる「拷問」が日常となっているヒロイン・梨砂は幼なじみの、しょうちゃんと愛を育む。しかし、その愛の表現もやっぱり凌辱によってしか満たされないという、拗くれたもの。

 あとがきを読んでから、もう一度読み直して「これ、作者自身がやりたいことを描いているだけなんじゃないか」という怨念が、透けて見えてしまった。作者自身、もしも歴史に「if」があるなら、自分も同級生にこんなんことができたのじゃないか、思っているのだろう。

 でも、実はそのさらに一歩先があるような気も。それは、ヒロインをあえてふたなり設定にしていること。そこから類推されるのは、あとがきに書いている中学時代の同級生に対して、作者が抱いていたのは恋愛感情ではない。自分がその女の子になって、ちやほやされたいということだったんじゃなかろうか。

 もう、クラスの片隅で休み時間中は寝たふりをしながら、チラチラと女の子のほうをみて、ひどい目に遭わせたい妄想と、自分が女の子になって、ひどい目に遭いたい妄想とか、グッチャグチャなものを渦巻かせていた、作者の姿が見えそう……。

 この物語、単行本のほぼ一冊を使い尽くしても、プロローグに過ぎない様子。ヤバ過ぎるよ、このマンガ家。通報した方がいいかな?
(文=ピーラー・ホラ)

※画像の処理は編集部によるもの

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