【今月の不健全図書レビュー】規制されてもへこたれない出版社のガチ過ぎる「女のエロ本」 サキラ『教えてカテキョ』

――東京都をはじめ、地方自治体の「青少年・治安対策本部」では、毎月“不健全図書”を挙げ、自主規制団体らと共に審議を行っている。この審議結果は毎回公表されるものの、審査過程での自主規制団体の声が顧みられることはほぼない。エロにせよ何にせよ、どこか尖った作品を大の大人が色々な立場から評価するという、そんな貴重な意見が無視されるなんてもったいない! このコーナーでは、“不健全図書”に指定されたマンガなどを自主規制団体の声と共に紹介していきたい。つまり、クラウド・ファンディング(群衆による資金調達)ならぬ“不健全図書”クラウド・レビュー(群衆による批評)、はじまり、はじまり~!

【今月の指定図書】

 今月はBLが2冊指定されていますが、1冊はサキラ『教えてカテキョ』です。

 しばし指定で見かけなかった出版社、サン・メディアレップ。5月以来、今年は3度目の指定です。まあ、サン・メディアレップよりも「ジュネット」の出版社などの表現がよくわかるでしょうか。もともとは、老舗「サン出版」の系列という表現がもっともわかりやすかったのですが、サン出版も時代の流れの中で解体。エロ本出版社なのに、受付には警備員がいるし、喫茶室にもおねーちゃんを雇っているくらいの規模だったのも、今は昔です。

 BLであっても、指定上等で突き進むのは、そんな老舗ゆえのやる気でしょうか。男のエロ本が女のエロ本になっても変わらぬ意志は、一種尊敬に値するような気もするのです。

(以下、別記のない限り、【】内は「自主規制団体からの聴き取り結果」より引用)

 尊敬されようがどうしようが、不健全図書指定は容赦なく襲いかかってくるモノ。果たして、この筋肉ムキムキな家庭教師と教え子とのホモセックスに、どんな問題があったのでしょうか。

 自主規制団体からの聞き取りでは、指定該当10・保留2・指定非該当3と意見が分かれました。

 まず指定該当意見ですが、これは「いつもの」というヤツです。【修整されているものの、性描写が多く、指定やむなし】【性器は形が少し分かる程度でしっかり白抜きされている。擬音や体液は多いが、細かく分かりにくい。また、男性の体格が良すぎてリアル感は減じられるが、絵が上手く、縛りや器具使用もあり、卑わい感はある。また、笑えるシーンもあるものの、全体的に性描写が多く、諸要素を比較考量して、該当やむなし】【ほぼ全編、性交類似行為の描写で、男性器が白く描いてはあるが、形状ははっきりと判明でき、描写も過激であり、指定やむなし】

 ぶっちゃけ、ジュネットレーベルのBLコミックですけど、指定を喰らおうともどうしようとも、まったく「改善」している気配がありません。常に一定水準を保っています。だったら、毎月指定されてもおかしくないハズなのですが、指定される月とそうではない月があるあたり、制度のテキトーさがわかります。

【今月の不健全図書レビュー】規制されてもへこたれない出版社のガチ過ぎる「女のエロ本」 サキラ『教えてカテキョ』のページです。おたぽるは、エロマンガマンガ&ラノベの最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!

- -

人気記事ランキング

PICK UP ギャラリー
写真new
写真
写真
写真
写真
写真

ギャラリー一覧

XLサイズ……
XLサイズって想像できないだけど!!