「はわわ～」ちりの成長を感じる126話！ そして、ひびきの“目的”が気になる……【アニメ『プリパラ』レビュー】

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――“大きなお友だち”の人気も集める女児向けアニメ『プリパラ』（テレビ東京系）を全力レビュー!!

■『プリパラ』3rdシーズン「神アイドル編」
＃126「メリー・グランプリ！」（12月13日放送）

アニメ『プリパラ』公式サイトより。

　12月に入り、街がすっかりクリスマス一色となっていく中、『プリパラ』でも少し早めのクリスマスが到来！　クリスマスの開催を予定していた最後の「神アイドルグランプリ」がスタートします。真中家からは主人公のらぁら、妹・のん、そして母も出場するということで、おのおのカツ丼、カツカレー、カツピザ（!?）で気合を注入。

　今回のグランプリは過去最大規模の出場者数ということで、プリパラタウンのアイドルも気合充分！　……なのですが、その中でノンシュガーのちりは「はわわ～私には無理です～」と布団の中で引きこもり。これには、女神・ジャニスも怒り心頭です。

　というのも、ジャニスはこのグランプリで姉のジュリィが持つサイリウムタクトを奪うことを画策していて、その役をちりに任せているのです。グランプリで優勝した際、ジュリィから手渡されるタクトを自分に渡すようにと、ジャニスはちり命令していたのでした。

　女神に選ばれたアイドルとしての重責と良心に挟まれ、ただただ「はわわ～」と困惑するちり。ジャニスに逆らったことがないというちりは、にっちもさっちもいかない状態で、ジャニスの威圧にビビりまくり。しかし、“女神のタクトを奪うことで”神アイドルシステムを守ろうとするジャニスが「正しいような……」と思っていながらも、ちりの中には「できれば、なんとかお断りしたい」という気持ちがありました。

　これに「トンズラしてライブ行こうよ！」とペッパーと言うのですが、「ダメ！」と反論するのはのん。今の気持ちでライブするのはダメだと、「みんなみんな、最高の自分でライブしているんだもん！」と。ストイックなのんらしい言葉です。なかなかジャニスに自分の意思を伝えられずにいたちりですが、のんやペッパーの後押しもあって、やっと「できません」と、か弱い声ながらも、ジャニスに言うことができたのでした。

　今回は“現実の”ちりがメインの回【注：ちりはプリパラタウンに行くと、高飛車な性格になってしまう】でした。ジャニスの言いなりになっていた弱気なちりが、初めて自分の意思を伝えるという、彼女の成長を感じる回だったかなと。

　また、ノンシュガーの絆もどんどん深まっているな～と。ジャニスに思いを伝えた後、涙を浮かべるちりの頬をペッパーがなめて「しょっぱい！　うま～い！」と言って、みんなで笑い合うシーンが個人的にお気に入り。以前のちり（特にプリパラのちり）だったら、全力で拒否していただろうに……！　まあ、ペッパーが「タクトを奪うこと＝ネコババ。すなわちウンポコ」と言っていたことについては、「ちりしゃん水」出し、潔癖症っぷりを発揮していましたが……。

　それと、毎シーズンいる『プリパラ』の“ラスボス”ですが、今シーズンはやっぱりジャニスなのかと。ちりの謀反にも屈せず、超サイヤ人っぽいオーラを出して自力で移動していたので、まだまだ“何かしでかしそう”な予感です。

「一流の環境で一流の稽古をつんでこその神アイドル」と言い、今回も幼いころから英才教育を受けていたちりに可能性を感じていたと語っていたジャニスは、なんとなく前回シーズンの“ラスボス”だった紫京院ひびきを感じます。ひびきも“天才のみしかステージに上がってはならない”と、選ばれた天才のみが活躍する「セレパラ」を作っていました。

　ただ、ひびきは“革命”を起こしたかった一方で、ジャニスはあくまで神アイドルグランプリのシステムを守ろうとしているだけのように見えるので、行動原理がやや違う感じもしますが。その中で、グランプリの出場を見送ったひびきが、今回わざわざグランプリをプリパリから見に来ているのですが、「今回の目的はもっとほかにある」と言っているんですよね。もしかして、ジャニスのことなのでしょうか。ひびきも改心した（と思う）ので、ジャニスの片棒を担ぐイメージはないけど……。でも、2人が組んだらなんかすごそう。

　第126話は、今後の展開が気になる要素もあったのですが、ストーリはやや間延び感があったかなと。まあ、とりあえずちりちゃんが可愛かったからいいか……はわわ～。
（文・月島カゴメ）