それを見ていた、おそらく企業系エキスポ目当てであろうスーツ姿のサラリーマン2人組の会話。
上司「同人誌即売会って……?」
部下「アニメとか、漫画の……」
上司「ああ、アニメとか、漫画の……」
別にこの二人は「アニメとかwww漫画のwww」みたいな同人誌即売会をディスった様子で話しているそぶりはまったくなかったが、やはりかゆくもない頭に手が行ってしまう。自分にとって同人誌即売会は前日に美容院に行くほどの気合の入った楽しいお祭りなので、リクルートスーツの若者を見て変な気後れをしたくない。今度からはコミケ並みの全館オタク一色、右も左もオタクしかいない大型イベントにだけ参加しようとは堅く誓った。
■既刊+新刊をスペースに並べられる喜び
私は2015年から同人イベントにサークル参加しはじめ、今回でイベントは4回目になる。3冊目となる新刊も用意した。以下、既刊と新刊のイベント、通販の頒布状況になる。
【イベントの頒布冊数】
1回目(頒布:Aのみ) A5冊 計5冊
2回目(頒布:Aのみ) A4冊 計4冊 ※新刊を出せず
3回目(頒布:Aと新刊B) A1冊、B10冊 計11冊
4回目(頒布:Bと新刊C) B4冊、C7冊 計11冊
【通販での頒布冊数】
A…7冊
B…21冊
C…3冊
【合計頒布冊数】
A…17冊
B…35冊
C…10冊
(A~Cもすべて50部発行している)
私が書いているのは二次創作(既存作品のパロディ)で、「A」、「B、C」は元の作品が違う。ジャンルの切れ目が縁の切れ目になるのが二次創作の宿命だ。イベント3回目は現ジャンルで旧ジャンルの作品Aを頒布してみたものの、やはり状況としては芳しくなかったために、今回は現のジャンルの同人誌だけ持参した。
よって、私も含め飽きっぽい人はあまり大量に同人誌を刷らないことをお勧めする。「もうこの沼一生抜けられない」とつぶやきながら、アニメの放映が切り替わる3ヵ月後には何食わぬ顔で別ジャンルに「もうこの沼一生()」と言ってのける沼ビッチなら特にだ。なので、沼ビッチは「尊い」「沼」「神」などを連呼すると「お前の沼なんて3カ月で干上がる水溜りのくせによ」とか思われてしまうため、いっそ沼ビッチは「旬のものが尊い」「旬が沼」と素直に言うか、いっそ何も言わないほうがいいだろう。
初めて参加した同人誌即売会では、最初の20分は同人誌を1冊も頒布できず、このまま一冊も頒布できないのだろうかと半べそだったのだが(http://otapol.jp/2015/08/post-3234.html)、今回も開始25分は絶好調に半べそだった。この半べそタイムのつらさは何度参加してもまったく慣れない。4回イベントに参加し、すべてにおいて開始20~25分は半べそだったので、もうわかってはいるが、それでもつらい。同人誌即売会は本来お祭りのはずだが、会場20分くらいは私も含め、結構な数のサークルが実はお通夜状態になっているのはサークル参加をしてはじめてわかったことだ。半べそタイムを味わいたくないがために私は極力開会ギリギリに参加している。しかしこれは交通機関の遅れがあったら一発アウトなのでお勧めはしない。遅刻をしたが最後、半べそでは済まない惨状になるだろう。
冬コミでも開放! できたてほやほやの東7・8ホールの同人誌即売会に参加してきたのページです。おたぽるは、マンガ&ラノベ、出版業界事情、同人誌、東京ビッグサイト、pixiv、石徹白未亜の最新ニュースをファンにいち早くお届けします。オタクに“なるほど”面白いおたぽる!
人気記事ランキング
人気連載