すれ違うジュリィとジャニスの想い……そして、上田麗奈の演技の幅に脱帽!【アニメ『プリパラ』レビュー】

――“大きなお友だち”の人気も集める女児向けアニメ『プリパラ』(テレビ東京系)を全力レビュー!!

■『プリパラ』3rdシーズン「神アイドル編」
124話「ジュリィとジャニス」(11月29日放送)

161129pirpara.jpg「プリパラ」公式サイトより。

 今回はタイトルの通り、赤ちゃん(ジュルル)になっちゃった女神・ジュリィとその妹であるジャニスの回。脚本は1stシーズンからシリーズ構成を務める土屋理敬氏。ストーリーの要となる回の脚本が多いだけに、今話も“何かが起きそうな予感”です。なお、土屋氏がシリーズ構成を手がけるギャグアニメ『クラシカロイド』(NHK Eテレ)にも、ハシビロコウが登場しているそう。土屋さん、ハシビロコウがお気に入りなのでしょうか……。

 前回、無人島サバイバルで絆を深め、めでたく神アイドルグランプリの出場権を得たノンシュガー。全員がスーパーサイリウムコーデを手に入れたことを祝して、みんなでパーティ! チーム結成を祝うパーティの時は、「こんなパーティ」と一蹴していたちりが普通に参加しているのを見ると、のんが言うとおり「本当のチームになれた」んだなあと思ったり。

「まあ、次のグランプリで優勝するのは順序的にノンシュガーだろうなあ」とファンが思う中、「神アイドルへの道は甘いものではない」と3人に厳しい言葉を申すのは、ジャニス。ちりは神アイドルシステムを司る女神の妹であるジャニスに“選ばれたアイドル”なのですが、ジャニスの厳しい言葉に「神アイドルとなるためなら、なんでも言うことを聞きますわ!」と宣言。“なんでも言うことを聞く”って言葉、オタクがいろいろ喜びそうだなと思ったのですが、案の定ネットで反応されていました。“薄い本”が厚くなりそう……!

 ノンシュガーを奮い立たせたジャニスですが、実はとある野望がありました。それは、女神の資格であり、神アイドルグランプリを司る「タクト」を手に入れること。今は姉のジュリィが持っているものです。タクトはグランプリで優勝したアイドルに一時的に手渡されるのですが、ジャニスはそのタイミングで奪取しようと画策します。

 赤ちゃん(ジュルル)になっちゃったジュリィはそんなことは知るはずもなく、らぁらたちとあんよの練習。大分上達したようで、そふぃも「わたしより上手かも~!」。そふぃ(中学3年生)、その褒め言葉はどうなんだ……。とにかく子どもの成長は早いもので、ジュルルはひとりで歩けるようになりました。

 すると、ジュルルが突然ジュリィ化! 自分の意思に関係なく突然ジュリィ化するジュルルですが、前回(117話)もひとりで立てるようになったタイミングだったので、ジュルルの成長が関係しているのかもしれませんね。前回、らぁらに「どうしてもアイドルになりたい」と言っていたジュリィ。その理由を言う前にジュルルに戻ってしまったので、らぁらが聞いてみますが、「忘れちゃった☆」と……。彼女が“アイドルになりたい理由”は今後の物語に関係していきそう。

 その一方、ジャニスもジュリィの影響で元の姿に戻っていました。タクトを奪う好機だと、ジュリィの元へ向かおうとしますが、その姿で出歩くと「大騒ぎになるウチャ!」とウサチャ。するとペッパーが「前に拾ったやつ!」と、ひびきの執事である安藤のヤギスーツを渡します! なぜペッパーがそれを持っている!? もしかしてペッパー食ったのか!? 仕方なくヤギスーツを着るジャニスですが、ヤギに同類だと思われて(?)集られていました……。

 ジャニスが不憫な目に遭っている中、ジュリィはらぁらたちのレッスンやプリパラタウンでの時間を楽しんでいました。天真爛漫なジュリィは街で大人気。“ママ”であるらぁらも「自慢の娘ですの」とちょっと誇らしげ。そういえば、ジュリィ(ジュルル)の声は超ぶっとびキャラ・黄木あじみの声も担当する上田麗奈なんですよね。演技の幅が広すぎ! なお、今回はあじみの出番はなイ~ゼル~~。

 ようやくジュリィと対面を果たしたジャニスは、タクトを渡すよう言いますが、ジュリィは「今のあなたにタクトは渡せない」と拒否。神アイドルはアイドルが自らの輝きで“勝ち取るもの”と考えるジュリィと、神アイドルは女神たちが“作り出すもの”と考えるジャニス。ジャニスはアイドルについて、「おろかで不完全な存在。女神が正しい方向に導き、管理しなくてはならない」とも言っていました。姉妹でありながらも、考え方が正反対であると再認させられるシーンでした。

 その後、“自然な流れ”でジュリィのライブがスタート! 中の人はあじみと一緒ですが、“パニック”してない! むしろ癒される~。ライブ後、「みんなで神アイドルになっちゃお~!」とジュリィ。らぁらが言う「みんな友だち、みんなアイドル」を彷彿とさせます。その後、ジュルルに戻ってしまったので、ジュリィは突然ステージから消えてしまったのですが、これに「女神って消えるよね~」「消える消える」となぜか納得する観客。謎の順応性の高さ。

 そんな軽薄な姉を見て、“タクトを奪う”と再び誓ったジャニス。ちりに一連の計画を話し、実行させようとしますが、ちりはどうするのでしょうか。実は、ジャニスの「アイドルはおろかで不完全な存在」という言葉をこっそり聞いてしまっていたちり。宣言通り、“なんでも言うことを聞いて”しまうのでしょうか……。
(文/月島カゴメ)

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