メジャーとインディーの違いって何? 松江哲明&マッスル坂井の異色タッグ『俺たち文化系プロレスDDT』

1611_obpw2016_01.jpg小ヒットした『劇場版プロレスキャノンボール2014』に続く、DDTドキュメンタリー映画第2弾『俺たち文化系プロレスDTT』。

 自分が夢中になれるものに出会えれば、それは幸せなことだし、もしもそれを仕事にして食べていければサイコーではないか。でも、自分が大好きなことを職業にして生活していくことは容易ではなく、ましてや一生その道を突き進むことは大変な困難を伴う。ドキュメンタリー映画『俺たち文化系プロレスDDT』は、体を張ってリングに立つプロレスラーという人気商売で食べていくことの喜びとしんどさの両面を描いた作品だ。早稲田大学の映画サークル出身という異色レスラー・マッスル坂井と『山田孝之の東京都北区赤羽』『その「おこだわり」、私にもくれよ!!』(ともにテレビ東京系)が話題を呼んだ松江哲明監督が共同監督として初タッグを組み、40歳を目前にして大人になりきれずにいる男たちの心の葛藤を追いかけている。

『俺たち文化系プロレスDDT』の主人公は、インディペンデント系プロレス団体「DDT」の所属レスラーたち。大好きなプロレスの世界に身を投じた彼らだが、専業のプロレスラーとして食べていけるのは極少数。本作でクローズアップされる大家健は、試合がない日は新宿歌舞伎町の飲食店で働いている。厨房で黙々とモツの仕込みをしている姿が映し出される。本作を監督したマッスル坂井は、自主興行「マッスル」で一時期はマニアックな人気を博したが、2010年には引退表明し、新潟にある実家の金型工場を継いでいる。それでもプロレスへの想いを絶ちきれず、マスクを被ってスーパー・ササダンゴ・マシンとしてパートタイマー的に復活参戦するようになった。ミッキー・ローク主演映画『レスラー』(08)の主人公ランディはスーパーマーケットでアルバイトしていたが、日本でもインディーズ系のレスラーは同じような状況なのだ。プロフェッショナルレスラーというより、プロレタリアートレスラーと呼びたくなる。インディーズの世界は敷居が低くて自由で楽しいが、それだけで食べていくことはとても難しい。

1611_obpw2016_02.jpgリング上で発生したトラブルと実生活での悩みをプロレスで同時に解決しようとする「♯大家帝国」&HARASHIMA。

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