【ヅカヲタ女医の「アモーレ!宝塚ソング」第9回】

龍真咲さま、そして鳳蘭さまの歌う「スキャット」に人間を超越した“エネルギーそのもの”の偉大さを学ぶ

1611_duka_1101_02.jpg1975年『屋根裏の妖精たち』『マイ・ハイ・スイング』宝塚大劇場公演のパンフレット。

 その鳳蘭さまが宝塚OGとして2011年5月に「小林公平没後1周年・チャリティスペシャル『愛の旋律~夢の記憶』」にご出演されました。wojoは『TAKARAZUKA SKY STAGE』(スカパー!)にてこれをしっかりと視聴。そこで見た鳳蘭さまによるオリジナル版「スキャット」はもう……。大地の神が地鳴りと共に眠りから覚め、天に向かってその全エネルギーを放出しているような、そんな大きな力が渦巻いておりました。全身全霊、元男役とか宝塚OGとか、もはやそういう枠を超えた存在として、エネルギーの塊として歌われる「スキャット」。とにかく、壮絶なものを観た! という一言に尽きます。男役の方を眺める際に生じるときめきとか憧れとか、そういうかわいらしい気持ちなんかもはや不要! この迫力に圧倒されてみてごらんなさい! そんなふうに言われているかのような。男役が進化を遂げると、その行きつく果てには純粋な「迫力」そのものに到達するのかもしれない……。ファンも、恋心なんて次元を超え、無条件にひたすらスターさんの迫力の前にひれ伏すのみです。

 さて、前月組トップスターの龍さまは、2015年9月のコンサート「DRAGON NIGHT!!」でも「スキャット」を披露。前述した4年前のディナーショー時と比較すると、ド迫力な鳳蘭さまふうに見事に進化を遂げておられたのが印象に残っております。

 そして2016年9月。8000人のファンが詰めかける中、東京宝塚劇場において龍さまは、「NOBUNAGA<信長>-下天の夢-」「Forever love!!」にて、宝塚をご卒業されました。実は、その観覧中に経験したのが、冒頭に書いた誤嚥騒動だったのです。今度は私、医者として、鼻咽頭~喉頭あたりの様子を気にしながら観劇したいと思う所存でございます。とはいえ、感極まれば結局、おのれの鼻水とか誤嚥とか、そんなものはきっとどうでもよくなってしまうのでしょうけどね……。

●プロフィール
wojo(ヲジョ)
都内某病院勤務のアラフォー女医。宝塚ファン歴20年で、これまでに宝塚に注いだ“愛”の総額は1000万円以上。医者としての担当科は内科、宝塚のほうの担当組は月組。

 非宝塚ファンだけど東宝ミュージカルは好き、という職場の友人と一緒にカラオケに行きました。宝塚で上演された作品で、かつ帝国劇場などで上演もされた作品というのは多数存在しますので(『エリザベート』『ミーアンドマイガール』等々……)、こうした作品の曲を共通言語に、楽しくデュエットできました。最後に、『エリザベート』のプロローグ「我ら生き絶えし者ども」のデュエットをお誘いいただき歌ったんですが、この曲、何重唱かっていうくらい複雑に入り組んだ曲なんです。しかし、音楽的素養のない私のこと、メロディとしてはソプラノの旋律しか耳で追えないため、高音も出ないのにピーヒャラ~♪としか歌えません……。これはもう、宝塚ファンとしては恥さらしもいいところ。是非次のチャンスには、ソプラノよりはまだしもしっかりと声が出る男役パートをもって、完璧に歌いこなしたいと意気込むwojoなのでした。

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