AV出演強要問題に迫った『モザイクの向こう側』を早くも読破! 女性エロマンガ家・知るかバカうどんが著者と対談!!

うどん ちなみに、井川さんはJK好きですか?

井川 そりゃ、女の人によりますかね……。当たり前なんですが、可愛いJKは可愛いけど、可愛くないJKは可愛くない。ただ、取材で関わったJK好きの男性は、若ければ誰でもよいという感じでしたよね。二十歳過ぎていたら、もうダメみたいな。

 今、JKビジネスでもっとも人気なのは18歳までの現役の子が人気あるんです。それが、19歳になった途端に人気がガクンと落ちるんです。19歳になっても可愛ければ一緒じゃないかと思うんですけど、JK好きはそうじゃない。そこにも興味が沸きます。

うどん 女の人が好きになるというより、JKというブランドが好きなんですかね?

井川 そうです。大人になった途端に彼女たちが癒やしの存在ではなくなるのかな、とは考えています。JKビジネスで働いている女の子たちは、常に大人と接しているから、やっぱりフツーの女の子よりも大人っぽい考え方を持っていると思うんですよね。

 ただ、処世術に長けていたりする分、わざと幼く装ったりしているのだとは思っています。

うどん 取材するにあたって、リフレにめっちゃ行ったかと思うんですけど、ハマリそうになりました?

井川 取材をしていて、また会いたくなる子はいました。ただし、JKリフレ自体にハマりそうになったかと聞かれたら、僕なら風俗に行っちゃうかなぁ……。それに、なんの進展も期待できなかったので、だったらキャバクラのほうがいいんじゃないかとも思いましたよ。

うどん ちなみにJKリフレは、今は規制されているんですか?

井川 されてますよ。18歳以下を雇っている店はありません。ただ、規制の合間を縫うような形で、JKコミュニケーション(=JKコミュ)みたいなのが生まれてはいます。今年摘発されましたが<JKとお話ができる>というような店です。

 名目上はあくまでもコミュニケーションだけれど、そこの店のJKが援助交際をやっていたんです。

 新宿と池袋にあるJKコミュに関しては、警察の摘発を恐れていたようで、完全会員制にして身分証を提示して登録しないと入店できないシステムでした。

 まともな人だったら、そこまでして行かないとは思いますけど……それでも行きたいというのは相当のJK好きでしょう。

うどん 性欲には勝てなてかったんですかね……。

井川 ところで、自分は大阪や名古屋はほとんど取材していないんですけど、面白いお客さんが多かったんですか?

うどん 働いていたのは2010年頃なんですけど、例のチェキ数百枚ぐらい入ったチェキカード入れを持ち歩いてるお客さんに6時間指名されたことがあります。

 それで、「ええデートスポットがあるんや!」と連れて行かれたのがボーリング場でした。スカートやったんで「パンツ見えてまうやん」と思ってたら、私が投げるときに身体を横にねじって下からパンツを見ようとしてるんですよ。ガーター出すたびに「手取足取り教えてあげるね」といって体をベタベタしてくるんです。ガーター出さないように必死でした。

 その後は、喫茶店でずっとおじさんの話を聴いていたんですが、しょうもない話ばかりしてましたね。

井川 そんなリフレだったら、セックスが目的のお客も来るんじゃないですか?

うどん 来ましたね。変な雑居ビルの2階にあったとこなんですけど、お客さんが入店した途端、「ここってヤレるんですか?」と聞いてくるんですよ。で、店長が「ここはヤレません」と告げると、だいたいは諦めて帰るんですけど、ちょっとこなれたおじさんは女の子に裏オプの直接交渉するみたいです。そういったおじさんの話では、カラオケで手コキしている子はいるということでした。私が辞めた後には、裏オプやって捕まった子もいたそうです。

井川 なるほどね。某所に1日30万くらい稼いでいる子が何人もいる店舗があるんですが、みんなホストクラブ通いをしてますよ。

うどん 井川さん、私の単行本は読んで頂けましたか?

井川 それがまだなんです。紀伊国屋書店にあるかと思って覗いたんですけど、店頭にはなかったんですよ。

うどん 紀伊國屋書店においてもらえるようなマンガも描こうと、頑張ってはいるんですが……。

 * * *

 やはり、この日の対談は井川の独壇場という結果に終わってしまったような気がする。これまで幾度となく危険な目に遭いながらも、ベースとなる実体験を色濃く投影するスタイルでも知られる女性エロマンガ家・知るかバカうどん。そんな彼女も、アンダーグラウンドな界隈に精通して著作を重ねる井川には萎縮してしまったのであろうか。結果、論戦を張って井川を唸らせる場面は最後まで訪れなかった。対談を終えてもまだ、井川に対して本音をぶちまけてみたい場面があったと呟いていた。

 そこで、『ベースメント』の宣伝協力として名を連ねる昼間たかし事務所と協議した結果、11月11日に開催される『ベースメント』緊急上映イベント後半のトークライブを、さらなる対決の場とすることが決定。

 知るかバカうどんの前に立ちはだかるアンダーグラウンドな世界、この危険なトークバトルの行方を見逃してはならない。
(取材・構成=増田俊樹/昼間たかし事務所)

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