マガジン大台割れ&サンデー、改革実らずさらにダウン! 世知辛い“16年7~9月期 印刷部数”……

1611_yamamoto.jpg左:「週刊少年サンデー49号」、右:「週刊少年マガジン49号」、各公式サイトより。

 10月28日、一般社団法人 日本雑誌協会が2016年7~9月の印刷部数を公表した。出版不況が叫ばれるこのご時勢、多様なジャンルの各老舗・有名雑誌が部数的に苦戦を強いられており、実に世知辛い数字となっているのだが、おたぽる的に興味があるジャンルに絞り、概況を紹介してみたい。

 まずは週刊少年マンガ3大誌の7~9月期の発行部数から。
・週刊少年ジャンプ  215万1,667(216万8,333)
・週刊少年マガジン  99万5,017(101万5,659)
・週刊少年サンデー  33万0,000(36万9,833)

※()内の数字は16年4~6月期の数字。

 ジャンプは『ニセコイ』、『BLEACH』といった一時は雑誌の看板にもなった作品が、相次いで連載終了しているのだから、健闘しているほうかもしれない。10~12月期の集計では各地で完売が相次いだという『こちら葛飾区亀有公園前派出所』連載終了号なども入ってくるので、微増ぐらいはするかもしれない。

 数字的には2%程度の下落ながら、前期集計から2万部を落として、“100万”という大台を割ってしまったためか、マガジンは印象が悪い。1995年に史上最高の436万部を発行、一時はジャンプを上回ったものの、00年代になってからは急降下が止まらない。

 また、大物連載が終了したジャンプ、大改革中のサンデーと比べると目立つ動きはないのも気になるところ。挽回の手はあるのだろうか。

 発行部数が一番低いのに、下がり幅が一番大きかったのがサンデー。約10%も下がってしまっている。何度かお伝えしているように、昨年編集長が市原武法氏に交代以降、改革を実行。かつてのサンデーを支えたベテラン人気作家の読み切り作品などを意欲的に掲載、さらには『柊様は自分を探している。』(作:西森博之)、『双亡亭壊すべし』(作:藤田和日郎)などが連載開始と、アグレッシブに動いているものの、なかなか数字には結びつかないという悲しい結果に。

 ただ、『柊様は自分を探している。』や『双亡亭壊すべし』などは、かつてのファンからはおおむね好評を博している様子。10月26日発売の48号からは、『こわしや我聞』『はじめてのあく』などで知られる藤木俊の連載を開始させているので、期待したいところ。

 続いて月刊少年向けコミック誌の発行部数トップ3の数字。

柊様は自分を探している。 1 (少年サンデーコミックス)

柊様は自分を探している。 1 (少年サンデーコミックス)

“西森らしさ”満載で、すごく面白いんですよ

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