能年玲奈改め“のん”、東京国際映画祭『この世界の片隅に』舞台あいさつに登場 戦時下生きたヒロインの生き方に共感

non10281.jpg『この世界の片隅に』で、主人公すずを演じた「のん」

 能年玲奈改め“のん”が9日、六本木ヒルズで行われた第29回東京国際映画祭特別招待作品『この世界の片隅に』(11月12日公開)の上映後舞台あいさつに、本作のメガホンをとった片渕須直監督と出席した。

 のんは昭和19~20年の戦時下の広島市と呉市を舞台にした本作で、ヒロイン・すずの声を担当。戦争が日常と隣り合わせだった71年前の日本に生きるすずの姿に打たれたといい、「すずさんが日々を一生懸命暮らしている姿が素敵だなって。素晴らしい作品だなと思いました」と感想を述べた。

non10282.jpg片渕須直監督(右)とツーショット

 製作サイドから本作のオーディションへの参加依頼をもらい、初めて本作の原作に触れたというのん。「今まで戦時下の時代というものを別次元の、自分のいる場所とは全く違った世界にあるものだというふうに感じていたんですけど、この原作を読ませてもらったときに、実はそうではなく、戦争が日常と隣り合わせの中にあるものだって改めて気づきました」とコメント。

non10283.jpg熱っぽくアピールしていた

 すず役については「すずさんは、あからさまに戦争というものに嫌悪感を示している人ではなく、目の前の毎日の暮らしというものを一生懸命生きている人。そういう部分を強く意識して演技しました」と話し、「すずさんがアメリカの飛行機が落としたビラをもいで、お手洗いの紙にするシーンがあるんですけど、そういうものを工夫して使いながら、『工夫し続けるのがうちらの戦いですけん』っていうセリフが、すごく心に響きました」としみじみ。

 舞台あいさつでは本作がメキシコなど海外での公開が決まったことも告知されたが、「昭和20年の広島というものを舞台に作った作品であることも重要であると思いますが、その中で日々を一生懸命生きるとか、普通に生活していくことの切なさや感動はすべての人に響くもの。日本国外の方にも見ていただけるのはすごく素晴らしいこと」と発言。「普通がすごく愛おしくなる作品。生きるということに涙があふれて来る。その涙が悲しいものではなくて、何があっても生活を続けるという力強さがある。ぜひ映画館に遊びに来てもらえたら」と客席に呼びかけていた。
(取材・文=名鹿祥史)

■『この世界の片隅に』公式サイト
http://konosekai.jp/
11月12日よりテアトル新宿、ユーロスペースほか全国公開

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