絵コンテないけど面白い、今秋No.1のアゴとハンサムを見逃すな!!『学園ハンサム』馬場園祐樹PDインタビュー【後編】

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EDより。今でも充分カオスだと思います

――　これまでの『学園ハンサム』はニコ動で実況などを見て興味を持ったという、能動的で、作品に興味を持っているファンがほとんどでしたが、TVアニメとなると、TVをつけていたら何か始まったぞというような、受動的な人の目に触れる機会も増えると思います。その辺のところ、どう受け止めていますか？

馬場園　本当その通りで、TVアニメで初めて『学園ハンサム』に触れる方も多いと思います。もう最初の『学園ハンサム』、ADVのころなんかは一部では「ホラーゲームか！」と言われるぐらい、いろんなタッチのイラストが飛び出してくるようなゲームで、カオスな雰囲気を醸していて。アレに新規で入ってくるのは、ハードルが高すぎますから、TVアニメはしっかりと作りたいなと思ってまして。

――　……“しっかり”ですかね？

馬場園　“しっかり”じゃないか（笑）。そうですね、“取っつきやすく”を心がけて、そこからOVA、ゲームと入ってきていただくような流れを作れればと思います。TVアニメではカオスな感じ、人によっては「気持ち悪い」と思われるような要素は、少し薄めるよう調整してもらっています。

――　初期からの熱心なファンには、少し残念かもしれませんね。

馬場園　原作者にとっても少し残念な部分だろうと思いますが、やはりTVで放送するためのベストを探らないと。おかげで従来のファンも、新規の方にも喜んでいただけるものになっていると思いますし。それは声優さんがたのファンもそうですね、皆さん人気がある方ばかりですから、個々の声優さんファンのためにも主音声は声優さんがたの音声にしていますから、美声とハンサムたちを味わっていただいて、それから副音声、原作声優を聞いていただいて笑ってもらって、そして原作ゲームも楽しんでいただければと。それから深みに入ってもらう、という流れを構築していきたいですね。

■やっぱり響いてきた“絵コンテ不在”
――　ちなみに今回も原作声優の皆さんは自宅で音声を収録したんですか？

馬場園　実はOVAのとき、我々もスタジオさんで音声を収録してはどうか、という話もあったんですよ。でも、リバプールさんから「いや、ギャップをもっと強調したほうがいいのでは？」と提案があって。もう下手なうえに、音質も酷い、何ならカラスの鳴き声も入っているみたいなほうが、よりギャップが出るだろうと（笑）。たしかに一理あるなと思って、自宅で収録したんですが、今回はスタジオで収録させてもらいました。

――　どうでしたか、ブースの向こう側に行って、マイクを前にして、音響監督さんから指示をもらったりしてみて？

馬場園　音響監督さんに僕らが素人であるということを、ちゃんと伝えていましたから。台本のページをめくる音が入らないように、足音をボフボフ立てないように、音が出やすい服装は避けるとか、基本的なことから、至れり尽くせりで収録させていただきました。ボフボフ、音が出ていたほうが原作っぽいかもしれませんけど、今回はキチッとやりました。何とか無事に着地しましたけど……やっぱ緊張しましたね。あと映像が全然できていなかったので、タイミングが……これはプロの皆さんにもかなり難しかったようですけど。

 
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