モノブライト出口博之の特撮自由帳(6)

モノブライト出口博之の特撮自由帳(6) 「こんなのライダーじゃない!」というにはまだ早い!『仮面ライダーエグゼイド』に見る平成仮面ライダーのデザインの魅力とは!?

・仮面ライダーらしさ、とは
 特撮ヒーローとして「仮面ライダー」シリーズと双璧を成す「スーパー戦隊」シリーズの根幹は「制約がある中での挑戦」とみることができます。判りやすい例は、「スーパー戦隊」シリーズでは変身後のスーツのデザインが従来の物から大きく逸脱しません。外側がある程度決められた制約(あえて制約と表現していますが)の中で、独自のアイデンティティを生み出すデザインへの挑戦が行われているのです。

1610deguchi_12.jpg映画『ライダー1号』公式サイトより

 それに対し「仮面ライダー」シリーズにはデザイン面に関する制約がありません。毎作ごとに前年のイメージを払拭するかのごとく斬新で、時には奇抜とも思えるデザインの仮面ライダーが登場します。こうやってみると、平成シリーズにおける新機軸は「新しいデザインの仮面ライダー」と思いますが、それがすべてではないと思います。

 仮面ライダー1号が確立し、今日まで「仮面ライダーらしさ」と私たちが感じる部分は、仮面ライダーとは人ならざるもの、すなわち「異形のヒーロー」であることです。複眼や触覚、マスクなどはそれに付随する外見的要素です。昭和仮面ライダー、特に1号のデザインはもはやヒーローのスタンダードとなっていますが、本質は異形のものなのです。こんなヒーロー見たことない。この気持ちです。その本質を頭の隅に置きながら振り返ると、平成シリーズに多く見られる「なんじゃこりゃ!」感は、むしろ正しい反応と思えてなりません。私たちが「こんなの仮面ライダーらしくない!」と思っていたのは、形骸化されたヒーロー像を追い求めていた、ということ。

 蛍光色で目に瞳があって多段変身に2頭身形態があるゲームキャラのような仮面ライダーは明らかに異形ですが、その異形感は正しくシリーズの「らしさ」を継承した仮面ライダーと言えるのではないでしょうか。
「平成仮面ライダー」シリーズが絶えず挑戦しているのは「仮面ライダーの本質をまったく違う方法論で創造する」ことであり、それが新機軸の根幹を成しているのです。

 毎年新作のタイミングで話題にのぼる仮面ライダーデザインの賛否両論がある限り、私たちが愛し憧れる仮面ライダーは日本の特撮ヒーローの最前線を牽引し続けるのです。そう思うと、「こんなの見たことない!」と思わせる仮面ライダーの登場を期待せずにはいられません。

 いかがだったでしょうか?
 先日、第2話の放送がされた『仮面ライダーエグゼイド』は予想通りと言うか予想の斜め上をいく展開を見せており、第2話とは思えない畳み掛けるようなテンポ感に早くも夢中になるファンが続出しています。
「派手すぎて仮面ライダーっぽくないじゃん」と敬遠している方にこそおすすめしたい作品ですので、物は試しと思ってご視聴してみてください。これまで見たことのない、だけど紛れもなく正真正銘の仮面ライダーが、そこにいます。

■モノブライト公式サイト
http://www.monobright.jp/

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・チケット
 前売 ¥3,600(DRINK代別) ※全公演共通
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 ローソンチケット https://goo.gl/N2sK4O
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