いずれは逮捕者も? 同人コスROMが摘発される冬の時代が到来!原因は警視庁の「通知」

1609_Getchu.jpg同人&商業作品ダウンロードサイト「DL.Getchu.com」より。

 同人コスROMに冬の時代がやってくる兆しなのか。

 ダウンロード販売サイト・Getchu.comや、秋葉原の店舗・げっちゅ屋あきば店を運営する株式会社ゲインズが、コスROMタイトルの通販・店頭販売自粛を実施することを発表し、注目を集めている。

 同社と取引のある同人サークルにメールで行われた説明によれば、原因となったのは警視庁生活安全部および、NPO法人知的財産振興協会(IPPA・知財協)の動画作品の適正な審査、販売についての取り組みを促す通知だ。

 これを受けて、同社が顧問弁護士と協議した結果「コスプレパッケージ作品(コスROMタイトル)においては、その内容について、十分な審査を実施できていないと判断し、お取り扱い作品の販売を一旦自粛させていただく運びとなりました」と説明している。

 自粛の理由とされている通知とは、まず今年7月21日に警視庁が生活安全部保管課長名で行った「適正なDVD販売について(依頼)」である。ここで警視庁は、検挙した「わいせつDVD」の製作・販売会社が「着エロDVD」と称してネットや店舗などで販売していたことを説明。「現在、“着エロDVD”は、性交場面等がない女性のヌードを主体としていることから、審査団体の審査を受けることなく販売されているのが実態です」とし、摘発した製作・販売会社も「着エロDVD」として審査なく流通経路に乗せていたことを説明。「再発防止のため、性表現が含まれるDVDについては取引の際にその内容を十分に確認していただき、健全な性秩序の保護等に取り組んでいただきますようお願いします」としている。

 これを受けてIPPAでは、「一般社団法人日本コンテンツ審査センター」「日本映像ソフト制作・販売倫理機構」「ビジュアルソフト・コンテンツ産業協同組合」の3審査団体で「より一層慎重な作品審査を実施していく」ことを確認したとのこと。販売店にも注意を呼びかける文章を、公式サイトに掲載している。

 また、販売店で構成されるNPO法人セルメディアネットワーク協会では、8月5日付で公式サイトのトップに「『適正なDVD販売について』(保、風-第1160号)に対し全面的に受け入れ、再発防止に協力いたします。警視庁管轄内はもちろん全国の会員対する依頼であると認識し、関係団体とも協議協調の上、AV業界の健全化青少年健全育成に寄与する所存でございます」という文章を掲載している。

 こうした動きの中でDMMが一部メーカーの商品の取り扱いを中止するなど、無審査で販売されていた「着エロ」は次々と姿を消していた。今回のGetchu.comとげっちゅ屋あきば店での販売自粛は、これと同様の動きだと考えられる。

 ただ、不明瞭なのは同社がメールの中で自粛対象とするとしている「コスプレパッケージ作品(コスROMタイトル)」の範囲。Getchu.comでは、コスホリックなどで頒布されているコミケでは頒布停止になるレベルのコスROMも数多く扱っている。それ以外にも、同人動画というカテゴリーで「コスプレ作品以外の実写系同人コンテンツ」も扱っているのだ。無審査を問題視するということは、こちらも含めての自粛ということになるのか?

 いずれにしても、コスROMにいきなり冬の時代がやってきたことは確かだ。みせしめ的に出演しているコスプレイヤーが逮捕されるような、嫌な未来も想像できる。エッチなコスROMに出演して、承認欲求を満たしているコスプレイヤーも多いんだから、これくらい大目にみてやってよ……。
(文=コスプレ問題取材班)

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