一気に10年が経過、“有働砲”3連発で有名武将が相次ぎ退場! さらば、昌幸史上最も格好良かった草刈・昌幸!!『真田丸』第38話「昌幸」レビュー

 時間の経過、有名武将たちの死を描きつつも、ちょいちょい挿入された細かいエピソードが秀逸だったことも、見逃せない。相変わらず怖い春、ウザイがそれが大分可愛く見えてきたきり、大名になったのに相変わらず板挟みで辛そうな信之。

 その信之が“幸”の字を捨てさせられたことから、信繁に“幸”を継がせようと、危うく真田幸村が誕生しそうになったりと小ネタも効いていたが、特に面白かったのが実は佐助(藤井隆)がきりを意識していたことなどは、驚きのエピソードであった。言われてみれば関ヶ原のとき、燃える細川邸へきりを助けに来たのも佐助であった。三角関係……にまでは発展しそうにはないが、ちょっと今後、注目してみたいポイントだ。

 ただ、注目点は多数あれど、やはり最大の注目点は昌幸の死だろう。ネット上やSNSでは“昌幸ロス”を訴える声が多く、記事になったりもするが、個人的には来週から昌幸が死んでもう『真田丸』に登場してこない、ということがまだピンときていない。それほど、『真田丸』での昌幸の存在感は大きかった。

 ズルく嘘ばっかりつき、勘に頼って動き、悪どいが憎めず、そして格好良く家族思い。あちこち味方につく先を変える真田家が、せこい風見鶏には決して見えず、一家のために必死であの手この手を駆使する一家にちゃんと見えたのも、ひょうひょうとしていて、暗さを感じさせない昌幸=草刈正雄の演技力の賜物であったと思う。昌幸ロスが本格化するのは、彼の不在が効いてくる次回以降になるのではないだろうか。故・武田信玄(林邦史朗)の幻を見たと思しき昌幸の最期も、自分が認めた主人にはすごく忠実であったという証であり、戦場でもう一度活躍したかった、信州・上田に帰りたかったという思いからきたものだろうし。

 公式サイトでは38話放送を記念して、特製ポスター、草刈正雄へのインタビュー、そして昌幸の印象的なシーンの画像をまとめた回顧録を作成するなど、総力特集中。今年になってから始めたという草刈正雄のブログ「草刈正雄オフィシャルブログ」でも、昌幸に触れたエントリーがいくつか投稿されているので、早くも昌幸ロスであるという方はぜひチェックしてみてほしい。それにしても格好良かったし、適役であった草刈・昌幸。『信長の野望』シリーズの真田昌幸の顔グラ、次回作からは草刈・昌幸Ver.でいいんじゃないでしょうか。
(文・馬場ゆうすけ)

汚れた英雄

汚れた英雄

パパ幸、格好いい

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